入院体験・化学療法
10月20日(土)
いよいよというわけではないが入院が24日に決まった。ベルケード療法が果たして効くのかどうかそれはやってみなければ分からない。
フルダラビン療法
2005年12月に入院して最初にやった化学療法はフルダルビンであった。この薬は、がん細胞の遺伝子合成を阻害することで効果を発揮する抗がん剤で,慢性リンパ性白血病に対して高い効果が認められていて、日本では「貧血または血小板減少を伴う慢性リンパ性白血病」に対して適応承認が得られている。同時に原発性マクログロブリン血症の治療薬として、アメリカで高く評価されているものであった。
1日量20mg/m2(体表面積)を5日間連日点滴静注し23日間休薬する。これを1クルーとし、3クルーを目処に行う。「この3回でIgM値を4000以下まで持っていく」ことを目的に開始された。(IgMが400以下になれば移植が可能となる)
12月10日から14日まで行われた5日間のフルダラビン療法は、残念ながら全く抗がん剤としての機能を果たさなかった。12月1日入院時のIgM値7310は全く減ることなく12月19日の検査結果は8840と増え、さらに12月22日には8980になり、さらにその後9450まで上昇した。薬の効果がないばかりか自然増という形でIgMは増殖してきた。
VAD療法
次に選択されたのはVAD療法というもので、ビンクリスチン(V)、アドリアシン(A)という抗がん剤とデカドロン(D)という副腎皮質ホルモンの3種を組み立てた療法だった。まず3種類を4日間点滴静注し(第1段)、4日置いてデカドロンのみ4日間点滴(第2段)、また4日置いてデカドロンのみ4日点滴(第3段)、これを3クルーまたは4クルー繰り返すという療法だ。これを12月22日から始め、2月12日までに2クルー(VAD療法第2回第3段)を終え、2月20日から3クルー目を開始した。
VAD第2回第3段(2クルー)を終了した段階で、最高値9470まで行ったIgM値は2月6日で5540まで下がった。そして3月12まで(VAD療法第3回第3段終了)続けた所、3月13日の採血結果でIgM値はついに4000を切った。その後移植の準備として自己末梢血管細胞採取のためエドポシドを使用した。
抗がん剤は人によって効いたり効かなかったり個人差がある。フルダラビン・代謝拮抗剤、ビンクリスチンやエドポシド・植物アルカロイド、アドレアシン・抗がん性抗生物質、これらは私のがん細胞を殺すのにあまり力を持たなかったようだった。デカドロンがかなり力を発揮したようだ。
移植の前処置に使う今まで使った事のない種類であるアルキル化剤のメルファランがどの程度効果があるか全く未知数だった。辛い思いをして全く効かなかったらどうしようという思いはあったが、結果的には一次的ではあるが、がん細胞は骨髄液から消滅した。
解説:原発性マクログロブリン血症
「形質細胞は、白血球の一種であるリンパ球から分化・成熟した細胞です。この細胞は、身体に進入したウイルスや細菌などの異物を排除する作用を持つタンパク質(抗体=免疫グロブリン)を産生します。刑質細胞が腫瘍(ガン)化する疾患を形質細胞性腫瘍といいます。
この病気になると、ガン化した形質細胞から単一の抗体(M蛋白)が大量に産生され、血液中に異常に増えます。マクログロブリン血症の場合は、蛋白の内のIgM(免疫グロブリンM型抗体)が血液中に異常に増殖し血液の粘調性粘着性を非常に高め、この過粘調は毛細血管内の血液の流れを妨げ多くの疾患を引き起こします。(IgMの正常値50~300)」(国立がんセンター資料より)
いよいよというわけではないが入院が24日に決まった。ベルケード療法が果たして効くのかどうかそれはやってみなければ分からない。
フルダラビン療法
2005年12月に入院して最初にやった化学療法はフルダルビンであった。この薬は、がん細胞の遺伝子合成を阻害することで効果を発揮する抗がん剤で,慢性リンパ性白血病に対して高い効果が認められていて、日本では「貧血または血小板減少を伴う慢性リンパ性白血病」に対して適応承認が得られている。同時に原発性マクログロブリン血症の治療薬として、アメリカで高く評価されているものであった。
1日量20mg/m2(体表面積)を5日間連日点滴静注し23日間休薬する。これを1クルーとし、3クルーを目処に行う。「この3回でIgM値を4000以下まで持っていく」ことを目的に開始された。(IgMが400以下になれば移植が可能となる)
12月10日から14日まで行われた5日間のフルダラビン療法は、残念ながら全く抗がん剤としての機能を果たさなかった。12月1日入院時のIgM値7310は全く減ることなく12月19日の検査結果は8840と増え、さらに12月22日には8980になり、さらにその後9450まで上昇した。薬の効果がないばかりか自然増という形でIgMは増殖してきた。
VAD療法
次に選択されたのはVAD療法というもので、ビンクリスチン(V)、アドリアシン(A)という抗がん剤とデカドロン(D)という副腎皮質ホルモンの3種を組み立てた療法だった。まず3種類を4日間点滴静注し(第1段)、4日置いてデカドロンのみ4日間点滴(第2段)、また4日置いてデカドロンのみ4日点滴(第3段)、これを3クルーまたは4クルー繰り返すという療法だ。これを12月22日から始め、2月12日までに2クルー(VAD療法第2回第3段)を終え、2月20日から3クルー目を開始した。
VAD第2回第3段(2クルー)を終了した段階で、最高値9470まで行ったIgM値は2月6日で5540まで下がった。そして3月12まで(VAD療法第3回第3段終了)続けた所、3月13日の採血結果でIgM値はついに4000を切った。その後移植の準備として自己末梢血管細胞採取のためエドポシドを使用した。
抗がん剤は人によって効いたり効かなかったり個人差がある。フルダラビン・代謝拮抗剤、ビンクリスチンやエドポシド・植物アルカロイド、アドレアシン・抗がん性抗生物質、これらは私のがん細胞を殺すのにあまり力を持たなかったようだった。デカドロンがかなり力を発揮したようだ。
移植の前処置に使う今まで使った事のない種類であるアルキル化剤のメルファランがどの程度効果があるか全く未知数だった。辛い思いをして全く効かなかったらどうしようという思いはあったが、結果的には一次的ではあるが、がん細胞は骨髄液から消滅した。
解説:原発性マクログロブリン血症
「形質細胞は、白血球の一種であるリンパ球から分化・成熟した細胞です。この細胞は、身体に進入したウイルスや細菌などの異物を排除する作用を持つタンパク質(抗体=免疫グロブリン)を産生します。刑質細胞が腫瘍(ガン)化する疾患を形質細胞性腫瘍といいます。
この病気になると、ガン化した形質細胞から単一の抗体(M蛋白)が大量に産生され、血液中に異常に増えます。マクログロブリン血症の場合は、蛋白の内のIgM(免疫グロブリンM型抗体)が血液中に異常に増殖し血液の粘調性粘着性を非常に高め、この過粘調は毛細血管内の血液の流れを妨げ多くの疾患を引き起こします。(IgMの正常値50~300)」(国立がんセンター資料より)
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テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記