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諸行無常

1月7日(月)

 行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
 よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しく止まる事なし。(方丈記)
 
 祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり
 紗羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。(平家物語)


『涅槃経』における諸行無常
 諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅爲樂
 
 この言葉は涅槃経にあり、これを諸行無常偈と呼ぶ。
 「諸行は無常であってこれは生滅の法であり、生滅の法は苦である。この生と滅とを滅しおわって、生なく滅なきを寂滅とす。寂滅は即ち涅槃、是れ楽なり。」「為楽」というのは、涅槃楽を受けるというのではない。有為の苦に対して寂滅を楽といっているだけである。

 生滅の法は苦であるとされているが、生滅するから苦なのではない。生滅する存在であるにもかかわらず、それを常住なものであると観るから苦が生じるのである。

 涅槃経では、この諸行無常の理念をベースとしつつ、涅槃の世界こそ「常楽我浄」であると説いている

『般若心教』における諸行無常
 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
 受想行識亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 


訳: 形あるものは実体がないことと同じことであり、実体がないからこそ一時的な形あるものとして存在するものである。したがって、形あるものはそのままで実体なきものであり、実体がないことがそのまま形あるものとなっているのだ。         

 残りの、心の四つの働きの場合も、まったく同じことなのである。この世の中のあらゆる存在や現象には、実体がない、という性質があるから、もともと、生じたということもなく、滅したということもなく、よごれたものでもなく、浄らかものでもなく、増えることもなく、減ることもないのである。

 『般若心経』が「空」である、「無い」と否定しているのは、「五蘊」、「十二処」、「十二縁起」、「四諦」など、「法(ダルマ)」と呼ばれるものです。瞑想によって「法」を見極め、我々が一般に存在していると思っているものは観念でしかなく、しかも、真に存在しているこの世の「法」は無常なもので、したがって執着することは苦であり、どこにも私はない。というものである。

『方丈記』の諸行無常
 『方丈記』の冒頭は諸行無常の考え方を明確に示しており同時に、作者が何故都を離れたのかの根拠になっている。当時次から次へと起こる天変地異、安元の大火、治承の辻風、養和の飢饉、元暦の大地震が続く中で福原遷都という状況にあって、鴨長明が都を離れ、日野山に方丈を構え閑居の思いを綴った方丈記は、都での官職や地位名誉など全て虚しく、天変地異や社会の移り変わりと同じように不変な物はなく移り行くものであると考え、この世の諸行無常を感じながら都を去ったことが書かれている。

諸行無常について
 全て無であり空であるといった考え方においては、物事への執着を断ち切り、無我の境に達することである。ついには老と死もなく、老と死がなくなることもないことになる。生への執着も死への執着もない、全て空であり無である。

 こういった発想法はいわば虚無主義的な色彩を帯びる。しかし虚無主義においてはこの世界、特に過去および現在における人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張することにおいて真理が存在しないということを真理とすることになり、全てのものが空であり無であるといった主張とは根底的に異なる。

 虚無主義には2通りある。一つは、すべてが無価値、偽り、仮象ということに対し、自ら積極的に「仮象」を生み出し、一瞬一瞬を一生懸命生きるという態度(強さのニヒリズム)、もう一つは、何も信じられない事態に絶望し、状況に身を任せ、流れるように生きるという態度(弱さのニヒリズム)がある。

 諸行無常という言葉をどう捕らえどう受け止めていくかは、各人の生き方における選択だろう。しかしむしろ諸行無常を前提として生きればそれはそれで生も死も彼岸のものとして葬り去り、ありのままの現実に向き合うことが出来るのだろう。

 生に固執するからこそ死を恐れるのだ。個我を捨て、執着を捨てればそこから見えてくる生というものもあるだろう。生の限られた時間をどのように安らかに過ごしていくかの答えはここら辺にあるのではないか。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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