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映画 『食堂かたつむり』

11月6日(日)
immm.jpg 食べることは人間の本源的欲求である。美味しいもの食べたい。料理人が考え、工夫し丁寧に調理された料理を味わう楽しみは生きていく意味を限りなく豊かにする。また自分で創意工夫して手によりをかけて料理したものを自分で楽しみ、人にも味わってもらって感動させることが出来れば作ったことの意義はさらに増すことになる。

料理を作ること、食べることは生きている事を実感させてくれる極めて貴重なものである。料理を作りそれを食べてもらうという行為が心からのものであればあるほど、その真摯な行為は作り手と食べる人との間の心のコミュニュケーションを作り出していく。

がん患者にとって、食事とは病状と切り離せない関係にある。特に抗がん剤の副作用で、長い間吐気に悩まされ続けまともに食事が取れなかったり、口内炎になったり、味覚がなかなか正常に戻らなかったり、食べることに関する様々な障害に直面する。また免疫力が衰えているので生もの食べることが禁止または制限されたりする。

そういった経験を何度も繰り返しているからこそ、食事のことについては、一般の人よりもより一層興味もあるし感心もある。食べることの意義について痛感ぜざるを得ない。おまけに玄米菜食を信奉する人が周辺にいてそういった食事を推奨するなどということもありうるとなるとますます食事の問題は重要である。毎日何を食べるかという極めて日常的な営みは、どのように生きていこうかということと切り離せない関係にある。

『食堂かたつむり』という映画を見た。主人公倫子(柴咲コウ)がアルバイト先の料理店から戻ると恋人の姿はどこにもなく、部屋は空っぽだった。失恋のショックで声を失った倫子は、母・ルリコ(余貴美子)が暮らす田舎へ戻り、小さな食堂を開いた。お客様は一日一組だけ。メニューはなく、お客様との事前のやりとりからイメージを膨らませて料理を作る。

この映画は、料理を作るという行為とはどういった意味持つのだろうかということを明らかにしている。倫子の料理は、客たちに不思議な変化をもたらしていった。倫子が料理で人々の心を癒していく。倫子の料理は、数十年間、喪服を脱がなかった未亡人さえも幸せにする特別な力があった。訪れるお客様の想いを大切にして作る料理は、食べた人の人生に小さな奇跡を起こしていく。「食堂かたつむり」で食事をすると願いが叶うという噂が広まっていった。

「人々に幸せをもたらす不思議な食堂をファンタジックなタッチで描いたヒューマン・ドラマ。じんわりと心にしみる人生賛歌。食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を描く。」といった映画評があった。

料理関係の映画を見ていると、調理の過程に引き込まれる。どのような材料をつかっているのか、どのようなレシピなのか、味付けはどうだなど興味は尽きない。きれいに盛り付けられた完成品だけでなく、料理人が包丁を振るって料理を作る行程が最も見応えがある場面だ。そういった調理場面を見ていると、普段、料理をしない人までも厨房に立って料理をしたいと思わせてしまうものだ。柴咲コウは自分でも料理が好きでご飯は土鍋でを炊くという凝り方だ。彼女の包丁裁きを見ているのも楽しい。

毎日の夕食作りは私の役割だ。毎日メニューを考え調理するが、ともすればマンネリ化してくる。時間に追われているわけではないが、毎日必ずしも心のこもった料理をしている訳ではない。丁寧に心をこめて料理するということは、自分自身の生き方につながってくるのではないかと思う。

人生で極めて重要な、食べるという事をなおざりにしがちになった時に、その人の生きることへの積極性が減退してきているのではないか。心をこめて料理を作るという行為や、食事を味わって美味しく食べるという行為は人生をもっと丁寧に生きていこうとすること、一時一時を大切にしようとすることにつながるのではないだろうか。

『食堂かたつむり』は、美味しい料理を食べる事を通して作られる人間関係、料理を通した人と人との触れ合いを描きながら、食べるという行為が食欲を満たすだけのものではない、人の心を癒してくれる力を持つものだという事を明らかにしようとしているのだろう。

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テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
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