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「落ちこぼれ」について

1月19日(土)
「非行、登校拒否、家庭内暴力、こうした現象で今たくさんの少年少女たちが社会に突き出している人間としての歪み、崩れ、荒廃、彼らはその心と身体全体の表現で何を大人に訴えかけようとしているだろうか。彼らをそうさせている魔物の正体は何であるのか。」

「日本の教育が内側から衰退していく兆候なのではなかろうか。」
「今もたくさん”授業についていけない子”がうつろな目で時間が過ぎるのを待っている。」(斉藤茂男『父よ、母よ』より)

「親といい、教師といい、世間という他者が与えた枠や目標に縛り付けられた存在は奴隷の別名ではなかろうか。プラトンが与えた奴隷の定義とは”主体的に事故の目的を設定するのを妨げられて主人の賦課した目的に従属させられる存在である”・・・他人が設けた人生街道のレールの上をおとなしく進行するものは精神的には奴隷の一種である。」(本多勝一『子供たちの復讐』より)

落ちこぼれについて
 落ちこぼれとは端的に言って、学歴社会の偏見に染まった親や教師や世間が決めた枠からはじきだされたものではないだろうか。エジソンが小学校で1+1=2ということが何故そうなるのかについて教師にしつこく説明を求め、そんなことも分からないのかといわれ、何時でも邪魔者扱いにされていて、成績も一向に上がらなかった。


それを母親が引き取って教育したと言う話があるが、今日の教育体制では疑問を持つことは、すなわち落ちこぼれであるとなってしまう。

決められたカリキュラムに従ってすいすいと停滞することのない子が良い子とされているのである。今の教育は落ちこぼしていく教育でありそれを教師に強制しているのである。現状に疑問を持つ人間は落伍者としてのレッテルをはられるのだ。

 開成高校生殺人事件(父親が家庭内暴力の息子を殺した)に関連して開成高校生どうしで座談会をやった。その席での発言で「自分に課した絶対命題というものは悩んじゃいけない、迷っちゃいけない、疑問を持ったらいけない、ということです。考えたら絶対負けだという訳です。

考え出したら途端に成績が急降下する」また別の生徒は「受験戦争がどんなにおかしいものだとしても、今は乗り切らなくてはならない。ドロップアウトして外の道を選んでいけるほど自信がないから。」という。これが現実なのだ。

落ちこぼれると言うことは、社会のエスカレーターから落ちこぼれることである。疑問を持つこと試行錯誤を繰り返すことそのことが落ちこぼれることに繋がる。また勉強についていけないということもある。このことについて遠山啓は「落ちこぼれなどはない。それは教師の落ちこぼしなのだ」と言う。

教育学者ルーフィは「教師はロウソクの炎のように自らを燃やして生徒を啓発する。生徒が燃えないのは濡れたり、湿ったりしているからではなく私たちの燃やし方に工夫が足りないからではないでしょうか。私たちが夢(ロマン)と展望(道筋)を持って焚きつければ必ず燃えあがるはずです」と言っている。

 何故今の子供が勉強しないのか、勉強が面白くないからである。強制された勉強など誰だって面白くない。カリキュラムをこなせないから宿題を出す教師の勉強に誰だってついていく気はしない。親がもし教育に目的意識性を持つとすれば、子供たちを落ちこぼれさせまいとして宿題をするようにはっぱをかけるのではなく、カリキュラムにがんじがらめに縛られ、それをこなすことを目的として授業を進めようとしている教師に対してその誤りを指摘し正していくことに力を注ぐべきである。

「宿題を出しテストをする先生ばかりで、子供たちと遊ぶ先生がいないんですもの、先生に心を開く子供のいようはずがありません」という感想こそ母親の実感だろう。

教師の中にはカリキュラムを無視して、一つの教材を1,2ケ月かけてやったり、稲を作ったり、鉄まで作ったりしている教師もいる。確かにそれではカリキュラムに追いつけないし、学年が終わっても教材の半分までも行っていないこともあるだろう。しかしそのことを通して知るということの面白さと意味をわかりさえすれば、自発的に勉強に取り組んでいく力を与えるであろう。

知識とは自らの必然性と必要性(他から強制されたものでない内発性)があれば大地に水が染みわたるように自分のものとなるのだろう。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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