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授業での話(案)-1

3月16日(日)
血液ガンの患者家族で作るNPO法人「血液患者コミュニティ-ももの木」という団体があります。この団体の活動の一つに「いのちの授業」という企画があります。ガンを宣告され、苦しい抗がん剤治療や移植手術を受け、死と向き合いながら生還した人の生死の問題や命の重さについて考えてきたことを小学校高学年を中心に授業で発表していくものです。

落合第5小学校では始めて1年生の授業ででも行いました。学校だけでなく社会人の団体での発表もあります。患者体験者が要請された学校にいって話をし、それを聞いて生徒間でいのちの問題について討論するという主に道徳の授業の一環として行っている催しです。

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3月14日の見学に行った荒川区立第6瑞光小学校での「いのちの授業」で突然指名されてまとまった話が出来ませんでした。その反省で、がんになってから考えてきたことをまとめて見ました。これは「いのちの授業」で話す内容に繋がることと思います。

まとめておけばいざという時にどうにか話が出来ると思いました。色々な人の意見を聞いて訂正しようと思っていますが、その原案として書いたものです。子供向けまでは難しいです。とりあえず大人向けの内容として書いて見ました。と言うかそれ以上は書けませんでした。以下4回にわたってこのブログに案文の段階ではありますが掲載いしていきます。内容的には殆どブログの中で展開したもので、それをまとめたものです。

「いのちの授業」での話(案)-1

はじめに
2005年11月私はガンを宣告され、病気の説明の時、医者から不治の病で余命5年程度(統計的に)と言われました。ガンは圧倒的な数を占め死亡率で1位です。3人に一人がガンで死んでいます。以前は4人に1人といわれてきましたが、1996年頃から確実に増えています。これは“ガン年齢”に該当する老齢人口が増えているためですが、年齢調整死亡率でもやはりガンが死亡率の1位になっています。そして60%が3大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)で死亡しています。

一定の年齢なれば残りの人生のことや死について考えるようになるでしょう。私はがん治療を行いながら、残りの人生をどうしていくのかということを考えざるを得ませんでした。その経過を聞いていただき、これからの人生を生きるための参考にしていただければ幸いと思います。

1、原発性マクログロブリン血症
私の病名は原発性マクログロブリン血症、別の言い方としてリンパ形質細胞性白血病ともいいます。この血液ガンは、白血球の中にあって免疫細胞を作っていくはずの形質細胞というものが腫瘍(ガン)化してしまうものです。そしてガン化した形質細胞が血液中に大量のタンパク質を作り出すのです。その異常に増えたタンパク質が血液の粘着性を高め、毛細血管内の血液の流れを妨げ多くの疾患を引き起こしますものです。

2、入院に至る経過
2005年11月7日、勤めていた会社の流通センターで荷物を降ろしている最中、足の親指の上に物を落とし大量に出血したので、近くの整形外科医に行って治療しました。

怪我をしてから1週間位経っても出血がなかなか止まらないので血液に異常がある可能性があると言われ採血しました。11月21日血液検査の結果が出て血液中の蛋白に異常値があることがわかり、専門病院に紹介されました。11月24日、都立駒込病院に紹介状を持って行き、そこで「多発性骨髄腫の疑い」の診断を受けました(病名は後の精密検査の結果マクログロブリン血症と変更になりました)。即入院だということでしたが、引継ぎなどあるので12月1日を入院日としました。 

毎年健康診断(成人病検診)を受け血液検査をしていながら血液中の蛋白をはからなかったので病気(ガン発症)には気がつかなかったし、一般的には疲労、頭痛、めまい、痺れなどの症状が出るそうですが、そういった自覚症状は全くありませんでした。むしろ仕事が忙しく土日祭日の出勤も多く、毎日20時前後まで、遅いときには1時過ぎまでの仕事をこなしていました。それが出来る体力があったということです。

3、ガンの宣告・入院
私の場合2005年11月24日の最初の外来診断の時、血液中のタンパクの量を示すIgM値が7000ありました。4000以下であれば身体変調をきたす事はない。放置しておいても大丈夫なのですが、7000以上という数値は放置すれば命に危険があるということでした。血液の粘り気が強まり、毛細血管が詰まって、眼底、脳、心臓の毛細血管に悪影響を与えかねない、放っておくと血管が詰まり狭心症・心筋梗塞や脳内出血・脳梗塞にまでなってしまうというので、直ちに入院となった訳です。

怪我したり、風邪をひいたりしても治療をすればやがては完全に治るというのが普通の病気です。また臓器ガンに関しては外科的な治療で処置するため血液ガンとの違いはかなりあります。統計では、胃がんの場合5年以上の生存率はⅠ期の場合98%でⅣ期の場合6.2%となっています。肺がんの場合Ⅰ期であれば76%、Ⅳ期の場合は3.1%となっています(全がん協生存率・1997年~1999年)。これらの場合は早期に発見すれば治癒する可能性はかなり高いものです。もちろん手術後の転移ということもあるのは確かです。

しかし血液がんには治療が効果を奏しても「完治」と言う言葉は使いません。これを「寛解」といいます。それはがん細胞が一定の量以下に抑えられているという意味で、何時それが暴れだすか分からない、再発の危機をいつも抱えている病気なのです。確かに治療せず寛解状態が何年も続き、「完治」と言われる人も多くいます。しかしその人たちもいつ再発するかの不安を抱えているのは確かです。

4、血液ガンの治療
血液ガンの治療はほぼ同じですが、白血病の治療を例に取ると、まず抗がん剤を組み合わせ、点滴で静脈注入する化学療法による寛解導入療法を行います。化学療法により大量の白血病細胞が減少しますと、正常の白血球、赤血球、血小板が回復してきます。血球が正常値になり、他の臓器への影響も消失すると完全寛解とよびます。治った (治癒) と言わないのは、完全寛解になっても患者さん体内にはまだ白血病細胞が残存しており、放っておけば必ず再発してくるためです。

その後治癒を得るためには、3-4コースの地固め療法と1-2年の維持・強化療法が必須であることが経験的に判っています。また造血幹細胞移植療法は最強力の寛解後療法と言えます。しかし、移殖はその前に使用する致死量に近いといわれる抗がん剤の大量投与を行うこともあって、その副作用の強烈さゆえ体力的にすべての人に行うことが出来ません。

白血病では完全寛解状態が3年以上続けば、まず再発しませんので、完全寛解が5年以上続けば治癒したとみなしています。このように血液ガン治療はかなり長期間の入院を必要とします。又退院しても抗がん剤の影響で体力の消耗、弱った内臓や低下した免疫力の回復に半年以上の時間がかかります。発病から社会復帰まで1年2年かかるものなのです。

5、余命宣告
このような治癒の展望のある白血病などの多くの血液ガンと違って私の病気が治る見込みは殆どありません。あるのは生存率の統計だけです。国立がんセンターの統計は「予後は治療効果によって異なります。半数以上の人が生存できる期間は治療による有効例(血液中のタンパク質が半分以下に減ること)で5~7年、無効例で3~4年と言われています。」こういった病を抱えながら、抗がん剤を定期的に点滴しながら、がん細胞の増殖を抑えることによって寿命を伸ばしているのです。治療をやめたら血液が粘着化し、血管が詰まり、やがて死に至るのです。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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一般に30~40歳代以上の世代から発症しやすくなり、その発症に生活習慣(食事習...

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 力作,読まさせていただきました。

 全般に対する感想としては,けっこう重たい内容なので,これを小学生向けに書き直すのは,たいへん。
 まぁ,わたしは最近の小学生とは付き合いがないので,なんともいえませんが。いまどきの小学生は,けっこう,おとなかもしれない。精神的に。

 以下,断片的な部分的な引用コメントになることをお許しください。

|毎年健康診断(成人病検診)を受け血液検査をしていながら血液中の蛋白をはからなかったので病気(ガン発症)には気がつかなかったし、一般的には疲労、頭痛、めまい、痺れなどの症状が出るそうですが、そういった自覚症状は全くありませんでした。むしろ仕事が忙しく土日祭日の出勤も多く、毎日20時前後まで、遅いときには1時過ぎまでの仕事をこなしていました。それが出来る体力があったということです。

 骨髄腫患者では,会社の定期健康診断で発見されたというケースもあるようです。
 お金のかかる検査なので,よゆうのある健保組合なのでしょうね。
 前にも書きましたが,わたしの場合,定期健康診断で計測していたZTTが異常値を示したのですが,ずっと,肝臓疾患の疑いということになっていました。

|3、ガンの宣告・入院

|しかし血液がんには治療が効果を奏しても「完治」と言う言葉は使いません。これを「寛解」といいます。それはがん細胞が一定の量以下に抑えられているという意味で、何時それが暴れだすか分からない、再発の危機をいつも抱えている病気なのです。確かに治療せず寛解状態が何年も続き、と言われる人も多くいます。しかしその人たちもいつ再発するかの不安を抱えているのは確かです。

 俳優のだれそれは白血病を克服云々というのをよく聞きますが,実際は「寛解」なのでしょうね。わたしは,自分が病気になる前は,俳優のだれそれの白血病は完治したのだと思っていました。

 yosimineさんにサリドマイドが奏功するように,祈っています。

コメント有難うございます。今日のブログに書きましたが、サリドマイドがIgMを下げることは出来てはいないのですが、増加を抑えることが出来ているということがせめてもの救いです。このままサリドマイド100mgでいければそれに越したことはないです。金額的にも100mgだと1ケ月4万円位で、どうにかなる金額です。いつまでも続く長期な闘病生活ですがお互いに頑張りましょう。

 サリドマイドが単体で奏効しているようで,なによりです。
 1160ですか。わしなんかは,休薬してから半年,ずっと3000台です。
 にしても,平衡状態を保つために1ヶ月4万円は,きついですね。厚生労働省は,いいかげん,承認してくれないと。(-"-)
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Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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