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サリドマイドはどの程度効果的なのか

3月29日(土)
サリドマイドはどの程度効果的なのか
 現在サリドマイド100mg28ケース入りを2パック、2ケ月分を個人輸入代行業者を通して購入している。10日位して薬が到着すれば、担当医と相談しながらサリドマイド単独で行くのか、化学療法を併用して行うのか決め治療に入っていく。サリドマイド療法を行うにあたって、その効果について検討して見たい。参考文献は「日本骨髄腫患者の会」ホーム・ページからの以下の2点である。

▼「多発性骨髄腫に対するサリドマイド適正使用ガイドライン (平成15・16年度厚生労働省関係学会医薬品等適正事業推進事業)」
▼「多発性骨髄腫のサリドマイド療法

なぜ、サリドマイドが骨髄腫に効くのか?
現在ではサリドマイドのもつ血管新生抑制作用を含め以下のようなさまざまな機序が総合的に作用していると考えられている。
1. 骨髄腫細胞および骨髄間質細胞に直接作用して、増殖抑制、細胞死をもたらす。
2. 骨髄腫細胞の間質細胞への接着を阻害し、結果として骨髄腫細胞の増殖抑制をもたらす。
3. 骨髄腫細胞の増殖に必要な骨髄間質細胞および骨髄腫細胞からのサイトカインの分泌抑制。
4. 骨髄間質細胞および骨髄腫細胞からのサイトカイン分泌を抑制し、骨髄の血管新生を抑制する機序。
5. 免疫調整作用。

サリドマイドの骨髄腫に対する有効性
1999年アーカンサスがんセンターより、治療抵抗性骨髄腫患者89人にサリドマイドを投与したところ、1/3に有効であると報告された。同グループは、その後も症例数と観察期間を拡大して検討を続け、2001年Barlogieらの報告によると169人の進行性ないし治療抵抗性患者にサリドマイドを投与したところ、CR(完全寛解)ないしそれに近い結果が14%に、PR(部分寛解)以上30%の成績が得られた。
日本国内では、26人の患者にサリドマイドを投与した慶応病院からの報告によると、評価可能であった22人のうち、36%(8例)に50%以上のM蛋白の減少を認めた。

サリドマイドとステロイド剤の併用療法
MDアンダーソンのグループの報告によると、サリドマイドに抵抗性の患者に対しデキサメサゾンを併用したところ、52%の患者にM蛋白の減少が認められた。
サリドマイドとデキサメタゾンの併用(TD療法)は症候性骨髄腫を対象に検討されている。デキサメタゾンの投与量は40mgあるいは20mg/mと大量が間欠的に投与されている。奏効率は64 ~ 72%と高く、10~20%の完全寛解(complete response)が得られている。
低用量サリドマイドとデキサメタゾン及びクラリスロマイシンとの併用も行われ、80%の奏効率が得られた。

サリドマイドと化学療法の併用療法
 サリドマイドと化学療法併用の代表的な報告は以下の表のとおり。現在のところ、生存期間延長についてはさらなる観察が必要である。

HYPER-CDT: サリドマイド、シクロフォスファミド(アルキルカ剤系)、デキサメサゾン(ステロイド)-奏効率86%
TCED: サリドマイド、シクロフォスファミド、エドポシド(アルカロイド系)、デキサメサゾン-奏効率78%
TCD: pulsedサリドマイド、シクロフォスファミド、デキサメサゾン -奏効率50%
TVAD: サリドマイド、ビンクリスチン(アルカロイド系)、アドリアマイシン(抗生物質系)、デキサメサゾン-奏効率100%
MPT: メルファラン(アルキルカ剤系)、プレドニゾロン(ステロイド)、デキサメサゾン-奏効率38%
BLT-D: 低容量サリドマイド、デキサメサゾン、クラリスロマイシン(抗生物質)-奏効率93%
Guideline Thalidomide in Multiple Myeloma : Current Status and Future Prospects より

化学療法との併用に関しItalian Multiple Myeloma Study GroupではMP療法にサリドマイド100mgを併用(MP-THAL)し、評価可能31例中90%に部分寛解以上の効果を認め、22%に完全寛解を得ている。奏効率は他の化学療法より高く、完全寛解率は大量化学療法に匹敵する。ビンクリスチン、リポソーマルドキソルビシン、デキサメタゾンとサリドマイドの併用(T-VAD Doxil)でも、74%に部分寛解以上の効果がみられる。深在性静脈血栓症の発症は10%程度である。

難治性骨髄腫に対するサリドマイド単独療法
投与期間中央値は80日であった。部分寛解(partial response:PR)を24%、ミニマルレスポンス・最小の反応(minimal response :MR) 以上を32%の症例に得ており、治療開始後1年で生存率58%、無イベント生存期間(event-free survival)は22%であった。その後、Barlogieらが169例の追加報告をしているが、治療開始後2年で生存率48%、無イベント生存期間は20%と良好であった。他の報告でも、ほぼ30%前後の部分寛解を得ている。

日本骨髄腫研究会の調査では、2000年8月から2003年7月の間に73例がサリドマイド治療を受けていた。このうち、サリドマイド単独治療群は34例(47%)、ステロイド併用群は27例(37%)、化学療法併用群は12例(16%)であった

サリドマイド単独群の奏功率は、部分寛解以上が29%、ミニマルレスポンス(MR)以上が50%であり、進行のない生存率(Progression Free Survival)中央値は10.3月、全体的生存率(Overall Survival)中央値は24.1月と良好であった。以上より、サリドマイド単独療法では約30%の奏功率が得られた。

再発及び治療抵抗性多発性骨髄腫に対するサリドマイドと他剤の併用療法
▲ サリドマイドと化学療法の併用によって、治療抵抗性多発性骨髄腫において40%-100%の部分寛解[50%<M蛋白減少]以上の効果が報告されている。患者背景は必ずしも一致していないが、サリドマイド単独投与の成績との単純比較では、併用療法の治療効果が勝る可能性が示唆される。

▲ サリドマイドとデキサメタゾン(+その他の化学療法)の併用療法が、サリドマイド単剤治療での再発・治療抵抗例においても有効である事が報告されており、この点からも併用療法の有用性が示唆される。

▲ サリドマイド単剤と比較してサリドマイドとデキサメタゾンの併用によって、有意に高い完全寛解率が得られる事が自家移植後の再発を対象としたPhase III studyで明らかにされている。

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