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表現の自由・映画 『靖国』 から考える-2

4月9日(水)

日本における言論の自由とは

教研集会への妨害
日教組の教研集会への会場貸し出し拒否は、明確に表現の自由への圧殺である。ホテルはそれに加担しているという自覚がないのか。これを強要する右翼団体の攻撃は言論・集会・表現の自由への暴力的破壊行為である。街宣は言論活動ではなく、純然たる暴力であり、今国際社会がそれこそ目の敵にしている「テロ」そのものである。

このことの重要性に対して日本人はあまりにも無自覚である。問題を引き起こしているのは右翼団体の方であって、日教組ではない。表現の自由へのテロリストは暴力的右翼ではないのか。これを許せば、人は暴力の前に何も発言するとことが出来なくなってしまう。こうしたテロに対しては、本来与党も野党も右も左もなく、言論の自由を擁護するためのリアクションをとらなければならない。それができない国家は民主主義国家ではない。

表現の自由と民主主義
F1267_CDV256.gif民主主義にあっては、適切な意思決定をなすには、その前提として十分な情報とそれに基づく議論が必要となる。情報を得、また議論をなすためには表現の自由は必要不可欠な権利である。いわば、表現の自由は、民主主義の根幹をなしているのである。

民主主義とは、主張をはっきり出し、その代わりその発言に責任を取る。主張をぶつけ合い闘わせあうことで社会を蘇生させ活性化させることが出来る。今多くの人が平板化し、他人に調子を合わせ論争しようとはしない。長いものに巻かれろといった流れの果には、社会は生命力を失い没落していってしまう。

議員による『靖国』上映妨害
『靖国』の上映妨害は右翼暴力団の街宣活動だけではない。『靖国』の上映妨害は国会議員が率先して行っていることに特に問題がある。教科書検定でも問題になったが歴史を捏造しようとする輩が今回は公然と検閲を行い、右翼団体に上映妨害を扇動したに等しい行為を行ったのだ。

保守系メディアが観もせずに「反日」とのレッテルを貼ったり、自民党の稲田朋美衆院議員ら歴史修正主義派の国会議員が国政調査権を盾に文化庁へ事前試写(すなわち検閲)をごり押ししようとし、結局配給元が国会議員向けの特別試写会を開くなど、上映妨害の動きが続いていた。

稲田朋美衆院議員は「論評する気はない」と言いながら、試写会後には「靖国神社が侵略戦争に国民を駆り立てる装置だったというイデオロギー的メッセージを感じた」(朝日2008/03/13朝刊)と「論評」している。こうした一部国会議員の行為が暴力的ナショナリズムを扇動し、上映そのものが危うくなっている。これは映画製作者の「表現の自由」のみならず、観衆の「映画を観る自由」が脅かされている。

表現の自由をどうやって守るのか
我々はこういった表現の自由への抑圧行為や、暴力的破壊行為に対してこれ以上無自覚であり続けることは出来ない。こういったことを放置しておくことは、大本営発表以外何も語りえぬ時代を容認することになるのだ。

戦争中多くの作家や文化人が戦争賛美の詩や小説や歌や記事を書いていた。戦後それらを彼らは廃棄し何事もなかったかのように、戦後進歩的文化人の顔をして活躍している。そこには何の懺悔も悔恨も反省もない。こういた文化人の無反省な転進が現在の文化風土を作り、だからこそ表現の自由への抑圧に対して無自覚であり、無関心であるのだ。

戦争中もし無理やり自分の意思に反して戦争賛美の文章を書かされていた事の痛苦な反省があるなら、今の時代における表現の自由への抑圧の諸現象に対してもっと敏感に反応し、身を賭してまで闘わざるをえないはずだ。

教研集会への会場貸し出し拒否や、『靖国』の上映妨害などこの間の表現の自由へ抑圧の持つ意味を自覚し、語りたいこと、書きたい事も出来ない世の中にならないためにも、自己主張を明確にしなければならない。互いに「空気をよむ」ような世界、全ての人が右に習えという平板で自己主張もなく、他人に調子を合わせ、個を埋没させていくそういった生命力を欠いた社会を作らないために、民主主義の維持、発展のために、表現の自由への抑圧を許さない監視の目を持ち続けなければならない。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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