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光市母子殺害事件・死刑判決-つづき

4月23日(水)
4月23日の朝日新聞の朝刊に、「光市母子殺害・死刑判決」と題して特集記事が組まれていた。その中で、広島高裁の判決について、専門家の意見が掲載されていた。

光市事件への専門家の意見
菊田幸一・明大名誉教授(犯罪学)は「永山基準が拡大されたかたちになり、影響は大きい」と話す。
永山基準は83年に示された死刑適用の指標だ。(1)犯行の性質(2)犯行の態様(残虐性など)(3)結果の重大性、特に被害者の数(4)遺族の被害感情(5)犯行時の年齢――などの9項目を総合的に考慮してきた。
83年以降、被告が犯行時に未成年だった事件で死刑が確定したのは3件(1件は一部の犯行が成人後)で、いずれも殺害人数は4人だった。
 
元神戸家裁判事で弁護士の井垣康弘さんは「本来は永山基準に至らないケース。無期懲役になると思っていた」。永山基準では、殺害人数が4人で殺害の機会 もばらばらだったのに、今回は「2人」で「同一機会」だった点に注目する。「この判決が確定したら、永山基準はとっぱらわれ、死刑が増えるだろう」
 
後藤弘子・千葉大大学院教授(少年法)は「基準自体が変わったのでなく、基準にあるどの項目を重視するかが変わってきた」。(3)や(5)でなく、(2)や(4)を重くみた判決で、今後は無期懲役が減り、死刑が増える可能性があるとみる。

被害者感情
「遺族の被害者感情」これが、最高裁の差し戻し判決や、今回の広島高裁の判断の大きな根拠となっているのは確かだ。NNKと民放の放送倫理・番組向上機構(BPO)は判決に先立ち、情報番組の扱いについて「〈奇異な被告・弁護団〉対〈遺族〉の図式を作り、その映像を見て感情的な言葉を口にする」と光市事件の報道のあり方の問題点を指摘した。こういった指摘を民放は全く気にせず相変わらず過激な事件を興味本位で追っている。

今回の事件が注目されたのは本村さんが積極的にメディアに登場し「少年の死刑を求める」と繰り返し訴えた。それにマスコミが乗り、被害者家族の言うがままに、被告や弁護団が事実関係を争うことを捉え、そのことが反省してないことだと決め付け、一方的に非難する番組を流し続けた。

事実関係の争いについて安田弁護士は語る「犯罪事実が違っていては真の反省は出来ない。死刑事件では反省の度合いより、犯行形態や結果の重大性が重視されてきた。反省すれば判断が変わったというのか。」事実関係を争うことが反省してないと言われることは、まさに法の精神に反するものである。反省だけで全てが終わるなら裁判所など必要ないではないか。

被害者参加制度
マスコミの偏った扇動によって世論が作られ、「死刑」の大合唱が形成されていく。大政翼賛会的に大本営発表に踊らされて自ら現実を見ようとせず、戦争に赴き他国民を殺していったように、今マスコミに操られ、死刑という殺人を世論の一員として担っているのだ。

さらに「被害者参加制度」が年内にも始まろうとしている。被害者の感情に判決が左右されていいものだろうか。少なくとも日本は法治国家である。弁護士の間では「裁判が報復の場になる。感情的質問で法廷が混乱する」と言われている。

「被害者参加制度」は殺人、強姦、誘拐、業務上過失致死などの犯罪に遭った被害者や遺族が対象となる。「被害者参加人」として検察官の隣に座り、被告に事実関係を質問したり、証人に被告の情状に関することを尋ねたり出来る。検察官と異なる求刑も意見として述べられる。求刑まで出来るという被害者感情を全面展開できる制度なのだ。

被害者感情と裁判員制度
裁判員制度の開始に先立って「被害者参加制度」が開始される。どうしても裁判員(市民)は感情に流されやすい。被害者の訴えに心を動かさざるをえない。法による裁きでなく、感情による判断に流されてしまうだろう。そうなると法による裁きでなく、リンチ-しばり首式の刑罰の復活になりかねない。被害者側に立った感情的な一方的報道を繰り返すマスコミを背景に、被害者参加制度、裁判員制度が始まろうとしている。この問題点について考えてみなければならない。

裁判員制度の意義については「司法に対する国民の理解の増進」および「その信頼の向上に資すること」としている。しかし実際には政府が進めて来ている重罰化政策を、市民を巻き込んで推進しようとする目論見にほかならない。そしてまた死刑に市民を加担させ、市民を巻き込んで国家の殺人を正当化しようとしているのだ。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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