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安田弁護士・控訴審判決

4月23日(水)
安田弁護士・控訴審判決傍聴
「安田さんを支援する会」から安田弁護士の強制執行妨害罪での控訴審判決公判があるという葉書が送られてきた。今日がその裁判の日だ。そこで裁判所に出掛けた。裁判所には着くと張り紙があった。

裁判所名 :東京高等裁判所 第11刑事部
日時・場所 :2008年04月23日 午後1時10分 東京高等裁判所 3番交付所
事件名 :強制執行妨害 平成16年(う)第1045号
備考 :当日午後1時10分までに指定場所に来られた方を対象に抽選します。
ということで傍聴券は13時10分締め切りで、3番交付所で交付することになっていた。

抽選券を貰い列に並んだ。99番だった。最終的には120人位になったようだ。当たりくじは50席位だった。40席が報道陣、10席位が関係者ということだった。パソコンで抽選して、当り番号を張り出し、当った人は傍聴券を貰って法廷に向かう。運よく99番は当りだった。裁判所の入口で荷物検査され、金属探知機のゲートをくぐって問題が無ければ中に入ることが出来る。

裁判所に来るのは10年ぶり位だと思うが、昔はこんな金属探知機のゲートも無かったし荷物検査もされなかった。空港では外国人の指紋照合が行われ、学校でも門は閉ざされ、街角には監視カメラが設置され、拘置所でも金属探知機の中を通され、そして裁判所も同じようになった。どこもかしこも危機管理の名の下に監視管理が強化され、人の自由が狭められていく。

東京高裁・安田弁護士に逆転有罪判決
新聞記事には控訴審判決について次のように報道されていた「顧問先の不動産会社社長らに資産隠しを指南したとして強制執行妨害の罪に問われた弁護士安田好弘被告(60)の控訴審判決で東京高裁(池田耕平裁判長)は23日、1審の無罪(求刑懲役2年)判決を破棄、罰金50万円の逆転有罪を言い渡した。

控訴審で検察側は”賃料収入を債権者に取られないように確保することを不動産会社社長と話し合っており、強制執行妨害罪が成立する”として無罪判決の破棄を求めた。一方、弁護側は”控訴審で検察側は新証拠を何も提出していない。安田弁護士は違法性のない会社再建構想を示しただけ”と改めて無罪を主張していた。」

どう考えても始めに結論ありきという判決内容だった。有罪に持っていくために様々な事実を検察側に有利なように解釈し作文したものである。事実認定は検察側主張をほぼ受け入れていた。量刑は、共謀共同正犯にあたるとする検察側主張を却下し、幇助にとどまるとしたうえで、主犯とされる人たちとの比較考量などから罰金刑を選択、未決勾留期間を1日一万円で換算し、罰金額を相殺するとしている。訴訟費用は全額被告人負担とされた。

壮大な妥協判決だ」。閉廷後、安田弁護士は報道陣に逆転有罪の不当性を訴えた。「捏造(ねつぞう)された証拠を全面的に採用し、検察のメンツを立てた」と批判し、「罰金刑だと弁護士資格を奪えないので実質的に私への制裁もない。すべてを終わらせるための『調停』のような判決。ばかげている」と述べた。

検察救済を目的とした、極めて政治的な判決といえる。毎度の東京高裁刑事部の判決とはいえやはり高裁かといわざるを得ない。ある実務弁護団の弁護士が、かつてマスコミからのインタビューで「もし逆転があるとしたらどういう要因か」と聞かれ、冗談半分(本気半分)で「東京高裁という要因ですね」と答えたそうだがそれが的中した感じだ。

裁判所の人事権
この国の裁判は上級審ほどますます検察寄りの姿勢を露骨に示している。それは最高裁判所裁判官の人事の選び方に問題がある。最高裁は判事は人事権も持っている。検察に逆らうような判決を出した裁判官は重要な事件がほとんど無い地方の田舎町に飛ばされるというのが通例になっている位で、そうはならなくとも出世は見込めない。裁判官は保身のためどうしても検察寄り、国が訴えられた民事では国側に付かないと判事としての将来性が断たれてしまうのだ。

昭和48年9月、長沼ナイキ訴訟で「自衛隊違憲判決」を出した福島重雄裁判官の最後の肩書きは、福井家庭裁判所判事であった。「自衛隊違憲」判決の時には札幌地方裁判所第一部裁判長だったのに、16年後には、地方の一家裁判事にまで格下げされていたのである。

その判決の中で「憲法第九条は、自衛戦力を含めた一切の軍備、戦力を放棄し、かつ交戦権をも否認している。陸、海、空各自衛隊は現在の規模、能力からみて、いずれも憲法第九条二項にいう陸海空軍に該当し、違憲である。自国の防衛のために必要であるという理由では、軍隊ないし、戦力であることを否定する根拠にはならない」と述べている。こういったまっとうな主張をした者は、最高裁の逆鱗に触れ、家裁の裁判官になるか、片田舎の裁判所に飛ばされてしまうというのが今の日本の現実なのだ。 

最高裁の人事
最高裁は、違憲立法審査権と全下級裁裁判官の人事権(指名権)を持ち、「法の番人」「人権のとりで」としての役割を厳しく求められ、徹底して「国民のための裁判所」であることを義務づけられている。

しかし、最高裁裁判官(定員15人、定年70歳)の任命権は時の政府が独占し、国民の全く目の届かない密室で、国会その他のチェックも受けないまま選ばれる仕組みになっている。かねてから最高裁裁判官の政府・行政寄り・官僚体質とその反人権・反憲法姿勢が批判されてきたのはそのためだ。

かつて佐藤内閣が、公務員・旧公共企業体職員のストライキ権をめぐる判決を変更させるために「タカ派」を続々と任命し、ついに逆転に成功したように、「憲法の番人」たる最高裁裁判官の任命は重要な政治的行為であり、国民の監視が必要だ。

確かに国民審査という制度はある。政府任命の最高裁人事の適否をチェックし、不適格裁判官を排除することを本来の目的とする憲法上の重要な制度だ。しかし国民審査とは衆議院選挙の時に最高裁判所裁判官の名前に○×をつけるのだが、裁判官の人となりをほとんどの人が知らないから×をつけることはめったに無い。これで国民の信任を受けたことにするという茶番が行われているのだ。

自衛隊違憲判決
裁判官への最高裁からの強力なプレッシャーの中で、名古屋高裁・青山裁判長は、4月17日、自衛隊イラク派遣差し止め集団訴訟において、航空自衛隊が首都バグダッドに武装多国籍軍兵員を空輸していることについて、「憲法9条1項に違反する」との判断を示した。憲法判断に踏み込むことそのものが異例であり、はじめて自衛隊のイラク派遣を明確に憲法違反とする画期的判決である。

判決はバグダッドを「戦闘地域」と認定し、空輸活動を「他国による武力行使と一体化した行動」とした上で、「自らも武力の行使を行った」と判断している。そして、自衛隊派遣の根拠法である「イラク特措法」違反、武力行使を禁じた憲法9条1項違反と断じた。「非戦闘地域」と「前線と後方の区別」は、日本政府がアメリカの侵略戦争に加担して自衛隊派兵を強行するために作り出した詭弁である。その2つが明確に否定された。(「アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局」声明より)

この判決文を読んだのは、判決文を書いた青山裁判長ではなく、退官した青山裁判長の代読という形で行われた。「自衛隊違憲判決」を出した青山邦夫裁判長はこれを最後に退任するので最後に歴史的な判決を残そうとしたのではという意見もあるようだが、そういった状態でなければ政府の方針に逆らった判決も書けない、自らの良心に従った判決を書くことが出来ないというがんじがらめの裁判官の現実が浮かび上がってくる。

退官間際か辞める覚悟が無ければ、まともな判決が書けないという何と貧相で惨めな日本の司法の現状なのだろうか。政治の道具としてしか機能しない最高裁を頂点としたとした司法にはもはや人権や正義を求めても無意味なのかもしれない。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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どっちなんでしょうね?

真に画期的なら、違憲判決を下して、即時撤退の裁判所命令を出せばよかったのに。

法学界では憲法9条違反のほうがウケが良いですから、法学者に転身した青山元裁判官がウケ狙い…とみられてもしかたない。
定年を待たずに依願退職ですからね。

安田弁護士大変ですね。
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Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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