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偽装請負に大阪高裁判決

4月26日(土)
今日の朝日新聞の朝刊に次のような記事が載っていた。

朝日新聞記事
松下電器子会社(プラズマディスプレイ)の偽装請負、直接雇用成立を認定
「違法な偽装請負の状態で働かされていた男性について、大阪高裁が25日、当初から両者間に雇用契約が成立しているとして、解雇時点にさかのぼって賃金を支払うよう就労先の会社に命じる判決を言い渡した。就労先で直接、指揮命令を受け、実質的にそこから賃金支払いを受けていた実態を重視。「請負契約」が違法で無効なのに働き続けていた事実を法的に根拠づけるには、黙示の労働契約が成立したと考えるほかないと述べた。事実上、期間を区切ることなく雇い続けるよう命じる判断だ。

判決はまず、請負会社の社員だった吉岡さんらの労働実態について「松下側の従業員の指揮命令を受けていた」などと認定。吉岡さんを雇っていた請負会社と松下側が結んだ業務委託契約は「脱法的な労働者供給契約」であり、職業安定法や労働基準法に違反して無効
だと判断した。

原告側の弁護団は“偽装請負をめぐって就労先の雇用責任を認めた司法判断は高裁レベルで初めて。労働の実態を踏まえた判決を高く評価したい。同様のケースに与える影響は大きい”と話している。」

大阪高裁判決の意味
この大阪高裁の判決は画期的である。今回の偽装請負事件では使用者が6ケ月の有期雇用で直接雇用し、一回目の更新時期に雇い止めしたことが大阪地裁で適法と認められた。今回の高裁判決はそれを覆したものである。

今までは使用者は労働者が声を上げるまでは偽装請負状態を続けていれば良く、それに文句を言ったり、労基署の指導がなされれば、6ケ月程度の期間を決め直接雇用し、その期間が過ぎれば契約打ち切りとして解雇できるというわけだ。今回の高裁判決はこういった使用者側の抜け道にメスを入れた判決といえるだろう。

しかし労働契約法を実質化する任務を持っているはずの厚生労働省は、吉岡さんが何度か足を運び現状を訴えても、「行政が長期雇用を強制する権限は無い」と一切耳を貸さず何の手も打たなかった。こういった行政の無責任さ、怠慢さに労働者はいつも辛い目に合わされるのだ。社会問題化しマスコミが大騒ぎするまで全く動こうとしない官僚体質がここでも明らかになっている。

派遣、請負労働者の現状
現在、正規雇用社員が非正規雇用の請負、派遣労働者に置き換えられている。日雇いの派遣労働者は、明日の仕事が得られるかどうかおびえながら生活している。そういった中でワーキングプアが増大し、十分な仕事が得られらければ、家賃も払えずネットカフェで寝泊りしたり、野宿労働者にならざるを得ない。

一方正規雇用社員においても労働時間が長期化し、過労死に至る様な仕事を強制されている。企業は空前の利益を上げているのに、それは賃金に一切還元されず、下がる一方である。かってインフレの時には物価上昇に見合って賃金も上がっていった。しかし今は生活への重圧が強まるばかりである

派遣や請負労働者は、労災保険の申請もされず、労災事故の補償も無く、失業保険の給付も受けられない。労災事故なども元受会社は責任をとらず請負会社の責任とされる。派遣制度は中間搾取を合法化するものであり、労働条件を切り下げる制度であり、企業側としては景気の安全弁として使い捨て労働力として利用している。

ある工場現場労働者の例として、派遣元が派遣先から受け取る金額は9時間で1万2380円であるのに対して、派遣労働者が受け取る賃金は7700円というものである。何と38%を派遣会社が搾取しているのだ。こういった派遣という働かせ方、偽装請負という働かせ方は今の市場原理に任せていてはいつまでたってもなくならないだろう。

派遣・請負労働者の現状への提言
こういった現状に対し、日本労働弁護団の水野英樹弁護士は5つの提案をしている。
1、適用対象業務のポジティブリスト化
2、登録型派遣の原則禁止
3、直接雇用をみなす制度の導入など派遣先の責任強化
4、マージン率の規制
5、正規雇用労働者との均等処遇

等を上げ、派遣法の改正と規制の強化、偽装請負などに対する労働者の救済策の整備が必須であると訴えている。

労働契約法について
2007年11月28日、労働契約法が成立し、08年3月1日に施行された。
雇用の流動化、不安定化、非正規雇用の増大が、格差社会を作り、ワーキングプアを生み出している現状の中で、有期雇用に関する規制がどのような形で法文に盛り込まれるのかが一番の関心事であった。しかし法文化されたのは期間内雇用の制限と、必要以上に短い雇用期間の反復更新を行わないようにする配慮義務だけだった。

幾つかの問題点はあるが成立した以上活用できる点は最大限活用しなければならない。
第3条 労働契約の原則
1、労働契約の締結、変更、労使対等の立場における合意原則
2、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ、締結、変更を行う均衡の配慮
3、仕事と生活の調和に配慮
第5条 労働者の安全への配慮
 使用者は、労働契約にともない、労働者がその生命、身体的等の安全を確保しつつ労働することが出来るよう、必要な配慮をする。

こういった条文を最大限利用し、権利確保に努めていかなければならない。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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なければならない。その先に希
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