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患者交流会・ある元白血病患者の話

5月19日(月)
 先週の土曜日17日の14時から、血液患者コミュニティ「ももの木」の交流会が開催されたが、その前に「いのちの授業座談会」が行われた。そこに始めて参加した女性の発言が印象に残った。がん患者であった人々は観念的には「生きることの意味を病気になって改めて感ずるようになった」などとは言うが、実際には再発の恐れや副作用の辛さ、就職の問題、経済的な問題など抱える課題はあまりにも多くて、心安らかでいられる事は少ない。

こういった元患者の現状の中で、その女性ははっきりと今の生き方を肯定し、それを実践して行っている。病気になる前よりも今のほうが活き活きと生きていることを実感し、意味のある人生を生きているということを日々感じているという。これほどの確信を持って生きている元患者に遭うことはめったにない。

 彼女は白血病で化学療法をし、退院後2ケ月で働き始めた。入院中、働きたくてしょうがなかったという。生きていることの実感の中で、働けることの素晴らしさを感じながら、仕事に取り組むことが出来るようになった。しかし抗がん剤治療・化学療法を行っていながら当然その副作用としての体力消耗はあると思うが、2ケ月で職場復帰とは、若いから体力があり、回復が早いのだろうか。

以前は嫌いな人はどうしようもなく嫌いだった。しかし今はどうして嫌いなのかを考えて、自分に問題があるのか、相手の何処が問題なのかを分析して冷静に対処出来るようになった。性格的に直情型であってすぐ感情的になり、怒ったり、叫んだりしていたがそういったことがなくなった。自分と相手との関係を捉え、対応していけるようになった。それは自分が今生きていることが自分一人の力でなく、周りの人との関係の中で可能であり、人との関係の必要性、大切さを感じるからだ。

天気でも前は「今日は雨か」位にしか思わなかったが、今は晴れでも雨でも日々の天気の移り変わり、季節の移り変わり、自然の変化を敏感に感じ取れるようになった。それぞれの状況を味わう精神的広がりが出来た。

今は仕事のほかに週2回、火曜と土曜に小児ガン病棟でボランティア活動をしている。今までは仕事と家の往復だったが、この活動を始めてから、仕事の方もメリハリがついてより一層やる気が出てきている。

 彼女の言葉を聞いていると、がん患者の次の言葉が思い浮かぶ。「時々ふと思うことがある。がんに罹らなければ、私はどんな風に自分らしく、自分の人生を生き抜けばいいかが分からなかったのではないかと」(英ミチ「命を見つめて」)。確かに多くのがん患者がこのような言葉を言ってはいる。しかし実際に生き方としてそれを実践することは、肉体的条件もあってなかなか出来るものではない。しかしまさに、彼女はそれを日々の生活の中で具体的に実行してきているのだ。それが凄いと思う。

血液ガン関係で体験談を募集していて、そこに彼女は原稿を送った。そこで自分の現状をまとめてあるので、自分の体験を話すことはすぐにでも出来るそうだ。それに人前で話すことには何の抵抗もないという。「いのちの授業」の講師にはうってつけだ。是非関わりを強めて活躍してもらいたいものだ。生きていることの意味を自覚している若くてエネルギッシュな精神、それ自体が人を励ます最大の原動力となるだろう。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
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