スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画 『茄子・アンダルシアの夏』

5月30日(金)
テレビで「茄子・アンダルシアの夏」を放映していた。なんとなく見始め、やがて引き込まれていった。終わった後のなんとなくさわやかさを感じた。それこそ行ったこともないが、アンダルシアの夏の風を肌に感じるような映画だった。
11872.jpg
STORY: 
“ツール・ド・フランス”“ジロ・デ・イタリア”と並ぶ世界3大自転車レースの一つ“ブエルタ・ア・エスパーニャ”。スペインを一周するこのレースに挑むペペ・ベンネリは、解雇寸前の落ち目のレーサーだ。やがて故郷アンダルシアの村にさしかかる。かつて失望を味わったその土地は、過去に葬り去りたい場所だった。その日はちょうど兄アンヘルと、昔ペペの恋人だったカルメンの結婚式。ペペは疾風のように駈け抜ける。勝つことよりも、自分が存在する意味を見出すために…。


この映画を製作した監督自身、アニメ業界の自転車ロードレースでも、97年の開催以来連覇を続けている程の自転車競技のマニアなのだ。チームで優勝を目指すといった自転車競技のスタイルや、競技中の駆け引きなど、自転車競技を全く知らなかった私としては、自転車競技の面白さを体感することができた。

ぺぺはチームの一員でアシスト選手として、主力選手を勝たせるために参加している。レースの途中スポンサーが彼を解雇しようとしていることを知る。そういった中で彼は自転車をこぎ続ける。途中コースにネコが飛び出し、チームの主力選手が棄権してしまう。このアクシデントで集団落車が発生したことで、ペペに逃げ切りの可能性が生まれる。急遽チームはペペに「そのまま単騎逃げで勝ちを狙いに行け」との指示を行う。先頭を走っていたぺぺは、優勝への決意を新たにする。

元自転車競技者だったぺぺの兄は、夢を捨て普通の仕事に就いている。丁度競技の最中、兄と、彼の元恋人だったカルメンとの結婚式の最中だった。結婚式が終わり、集まった仲間何人かとぺぺの応援に行く。ぺぺが兵役に行っている間に、彼の恋人だったカルメンを兄が奪った。その事を知った彼は怒り、苦しみながら村を去る。そして今日のレースでその村を通過する。激しい思いがぺぺの心をよぎる。

「遠くへ行きたい」この言葉は、彼のほろ苦い人生を象徴しているようだ。手に汗握る自転車競技の興奮と、ありふれた田舎町の結婚式風景を折りまぜながら、ぺぺを応援する村の人々熱い声援、恋人を兄に取られ絶望し故郷を去ったぺぺの心情、これらを絡み合わせながら47分という短い時間の中に凝縮し、表現している。動と静、日常と非日常、挫折と栄光、離脱と郷愁、この対立する状況や感情をより合わせながら、一つの流れの中に求めていく技法は素晴らしいと思った。

レースが終わり、自転車での帰り道、車で兄と父と、カルメンが追いかけてくる。ぺぺは複雑な気持ちで彼らと接する。彼らと別れ町を見渡す丘に登り、かっては、憤怒を持って見下ろした町が全く違った、景色に見えることに気がついた。もはや怒りも苦しみも、悲しみもない、穏やかな故郷アンダルシアの風景が広がっているのを感慨深げに眺めるのだった。ぺぺの中で何かが吹っ切れた。

映画の作品紹介に次のように書かれていた。「誰の心にもある思い出は、今の自分にきらめきを灯す。人は誰でも人生の中で時につまずき、時に傷つきやがて輝きを増していく。」ぺぺは捨て去ったと思っていた故郷を、そしてそこに住む人々を再び自らのものとして受け止めることが出来た。

そして最後の優勝祝賀会の食卓に出された、故郷アンダルシアの名物「茄子のアサディジョ漬け」を、これは手でつまんで食べるのだといって、おいしそうに食べるのであった。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yosimine

Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

最近の記事
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。