FC2ブログ

多発性骨髄腫での死

6月18日(水)
「多発性骨髄腫での死」という記事が目に飛び込んできた。多発性骨髄腫での死亡記事など見たことがなかったので驚いた。記事内容は以下のようなものだった。

特殊メイク界の重鎮スタン・ウィンストンが逝去―6月15日、ハリウッドの特殊メイク界の重鎮スタン・ウィンストンがマリブにある自宅で亡くなった。享年62歳。広報によると、ウィンストンは7年前から多発性骨髄腫を患っていたという。ウィンストンは、「ターミネーター」「エイリアン2」「ジュラシック・パーク」などで特殊メイクと特殊効果を担当。(eiga.com 映画ニュース)

多発性骨髄腫はマクログロブリン血症ときわめて類似点が多く、治療法もほぼ同一である。マクログロブリン血症は骨病変がなく、骨の痛みに苦しまないという点が違うが、形質細胞腫瘍によって血中のタンパクが増加するもので、多発性骨髄腫の場合は、IgGやIgAが増え、マクログロブリン血症の場合にはIgMが増えるという相違がある。しかし、多発性骨髄腫の治療法や、情報はマクログロブリン血症の治療法に密接に結びついている。

骨髄腫は、欧米諸国と比較し、日本では少なく、人口10万人あたりの年間発生率は0.5~1人とされていて、死亡記事がニュースになることなどないと言ってもいい。アメリカだとかなり知られた病気なのだろう。

現在、サリドマイドでの治療中で、副作用もなくこのままの状態でずっと延命出来るのではないかと思ったりする。しかし多発性骨髄腫での死亡記事を見ると、自分の命は近い未来までの限られたものでしかないということを思い知らされる。色々な資料を見るとどんな資料も、余命宣告が書き記されている。

「多発性骨髄腫の予後(病気の見通し)はどうですか」という問いに次のように書かれている。

平均生存期間は30~40カ月です。腫瘍の増大、感染症の合併、腎不全、出血、急性白血病化などで死亡します。10年以上の長期生存される人もいます。(病気辞典)

多くの症例で治療中に薬剤耐性を獲得するため、一般的に治癒は困難であり、平均生存期間は3~4年である。(Wikipedia)

治療開始後は平均生存期間は3年,10年以上の生存率約3~5%と報告され,長期予後が望めない疾患であるのが現状である(順天堂医院)

確かに、ガンの治療薬の開発は目覚しい。ベルケード(ボルテゾミブ)やレナリドマイドなどの新薬が開発され、かなりの奏効率を上げている。しかし、完治する薬はまだない。原発性マクログロブリン血症も全くこの生存期間の記述と同じである。そしていつもの問いに戻ってくる。限られた命をどう生きるのかと。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

慢性骨髄性白血病、根治へ治療法を開発 ハーバード大
http://www.asahi.com/science/update/0618/TKY200806180286.htm

わたしの知識では,多発性骨髄腫やマクログロブリン血症にも適用できる方法かどうか推測できませんが,根治する治療法ができるまでは生きていようと思います。

慢性白血病の治療薬の開発の記事は読みました。患者にとってはこの上もない朗報です。しかし日本でこれが実際に患者に対して使用できるのが何年先かと思うと、日本の厚生省の認可の過程の遅さはどうにかならないものかと思います。サリドマイドの認可の件もそうですが、認可を待っている間に多くの命が失われてしまうということを厚生省の官僚は考えてもらいたいと思います。75歳の慢性白血病の人を知っていますが、今はグリベックを毎日飲んでガンの増殖を抑えている状態です。一日も早い患者への適用が望まれます。

 結局,減点主義に陥っているのでしょうね。
 早期承認して,患者の命を救う,生存期間を延ばす,保険適用で経済的負担を減らすということをやっても評価されず,副作用が出ると,結果論で,審査が甘いとマスコミにたたかれたんでは,やってられないですから。
 「サリドマイド被害者団体は、承認する際に十分な審査と規制を設けるように要請をしている(承認に反対しているわけではない)。」(wikiより)そうですが,表立っては反対はしていなくても,結果的に承認を遅延させているのには違いない。サリドマイドを必要とする患者は,承認されなければ個人輸入するのだから,同じです。患者の経済的負担は違うけど。自己責任でサリドマイドを服用するがん患者に,他人が干渉する権利はないはずですが。
 羹に懲りて膾を吹く。←「あつものにこりてなますをふく」を変換したら,読めない漢字になった。

No title

いつも楽しみにしています。元気をありがとう!

余命について

小杉さん初めまして。小杉さんのブログ拝見させていただきました。様々な病気について色々研究されているようで参考になる事柄もかなりありました。特に余命という事に的を絞った発想法は、私が「いのちの授業」で子供たちに訴えたいことと共通した問題意識を感じます。これからもよろしくお願いします。

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです
プロフィール

yosimine

Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

最近の記事
カレンダー
07 | 2020/08 | 09
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
ブログ内検索
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
RSSフィード