FC2ブログ

防衛省問題

11月2日(金)
 病室で窓側のベットが空いた。今まで廊下側にいたので移動させてもらった。この病院は高台にあり、病棟は10階で、窓は天井から床1m位まで全面透明ガラスなので眺望は東から西まで180度近く開けている。上野のルネッサンスタワー池之端が正面に見える。少し南には晴海、汐留、丸の内、永田町と高層ビル街が連なり、そこまでさえぎるものがないので遠望できる。

 しかし何よりも開放感を与えるのは空の広さだ。窓の5分の4ばかりを占める空は広大なキャンバスとして日々刻々雲を素材としながら絵を描き続ける。決して同じ文様のないかたちを創り続けている。一瞬の中にきらめきを閉じ込めるかのように。今まで蛍光灯の光の中で暮していた。それが窓からの光で生活できるということは何とまばゆいことだろう。外は霧雨でどんよりしている。それでも十分光を堪能することが出来る。

 朝の採血の結果、血小板は3.5と回復してきた。従ってベルケード療法は予定通り、予定量をデカドロンと一緒に投与した。

tk74.jpg 10月29日、守屋前防衛省事務次官の国会喚問があった。この間防衛省を巡り次々と不祥事が明らかにされている。機密情報流出、航海日誌破棄、給油データー隠蔽、自衛隊情報保全隊による反自衛隊活動へのスパイ活動、その上今回の前次官、元大臣への軍需商社からの接待があり、その見返りとして装備調達に便宜を図ったのではないかというものだ。

 現在日本の防衛費は4兆8千億円であり、この額は、アメリカに次ぐ世界第2位の軍事費と言われている(計算方法は色々あるらしいが)。これは一般歳出の10.4%を占め、社会保障費、公共事業に次ぐ第3の支出項目になっている。この自衛隊が国際貢献という名のもとに何をやって来たのか。

 自衛隊のインド洋における給油量が20万ガロンではなく、80万ガロンであり、この量だとイラク戦争にも日本の石油が使われているという自衛隊が隠蔽していた事実が明らかになったが、このことは9月1日の「朝まで生テレビ」で既に明らかにされていた。それは

“United States Naval Forces Central Command and 5th Fleet” と題された米海軍中央指令と第5艦隊の公式ホームページが、イラクの自由作戦を特集していて、その内容というのは、①自衛隊の補給艦は、空母のキティーホークにも給油している、②自衛隊の補給艦は米英軍の補給艦に燃料を補給している、③自衛隊の補給した燃料の85%はアフガニスタンではなく、イラクに向かっている、というものだった。

 「このことは軍事の専門家からみれば、不思議なことではない、軍艦はインド洋全体をみわたすために配置されているのであって、自衛隊が燃料補給をするときに、それがアフガニスタンのための艦船なのか、イラクのための艦船なのか区別することなどできないというのだ。

 国民はテロ特措法で、これまで200億円以上の給油をしてきたのは、各国がアフガニスタンで行うテロリストを封じ込めるための活動を後方支援するためのものだと聞かされてきた。しかし、自衛隊が補給した燃料の大部分が、アメリカが勝手に始めたイラク戦争のために使われていた。しかも、空母にまで給油していたというのは言語道断だ。」と森永卓郎は言っている。
 
自衛隊を巡る諸問題
 これはいったい何を意味するのだろう。これは安部政権が矢継ぎ早に進めてきた教育基本法改定、防衛庁の省への昇格(防衛庁を独立性のある防衛省に昇格させ、総理大臣の管理から脱却させ、発言力は強化し、いわゆるシビリアンコントロールからの離脱を目指す)、憲法改定に向けた国民投票法の動きとなだれを打って合流し日本の軍国主義化に突き進む動きである。
 
日本国憲法との関係
 こういった動きを見定め日本はどういった国際貢献が出来るのか考えて見なければならない。憲法9条の精神とは何かについて伊藤真は次のように言う。「日本国憲法9条は正義のための戦争も許さないという徹底した戦争放棄にその特徴があるのです。だから、憲法は国民の視点にたって、『政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意して』といった前文1項を確定したわけです。

警察権の発動(国連の)と軍事力の発動は武力行使を受ける側にとっては、どちらも理不尽な殺戮である点で何も変わらないのです。自衛隊が海外で武力行使することは、憲法が、日本の国家としての海外での武力行使を禁じている以上、たとえ国連の旗の下であっても許されません。どのような名目の戦争にも一切参加しないと宣言した国が存在すること自体が、世界の平和と安定のために貢献するのです。

 民衆の視点に立って、たとえ国連の行う活動といえども、国家としてこれに加担するべきでない。あらゆる戦争、武力行使、武力による威嚇、海外派兵を禁止することが憲法の趣旨しかも、中立の立場の国だからこそできる国際貢献も多々あるはずです。非軍事・非暴力による国際貢献という第三の道もあるはずです。」と。

自衛隊の実情
 全く違った立場で自衛隊の現状についてその内部の問題点を指摘したものがあった。『トゥエルブY.O.』(福井晴敏、2001年刊)という本だ。自衛隊をテーマにした電子テロリストを巡るハードボイルドものなのだが作家の戦後日本の成長過程の歪みへの痛烈な批判、自衛隊の存在価値の問題など熱い主張が伝わってくる。こういった視点での批判もあるというその一文を引用してみる。

 「監督官庁の許可がなければ輸送路の確保も出来ず、できたとしても戦車は重すぎて橋を渡れないし、地対空ミサイルは展開するスペースがない。爆薬に至っては、有事の気配を察してから作りゃいいって理屈で備蓄は実質ゼロ。PKOじゃ弾倉抜きの小銃抱えているさまを世界中の軍隊から笑い物にされた。」

 「災害救助にしたって、派遣の垂れ幕を全部のトラックにぶら下げてからでなけりゃ動けないわ、目の前に腹をすかせた被災者がいても書式が整わなけりゃ缶詰ひとつ支給できないわで、自分らを縛り付けているお役所体質をそのまま引き写している。

 誰も責任を取ろうとせず、自分で考えようともしない。危機管理も防衛政策も全部場当たり無責任。世界で一番尊敬されていない軍隊日陰者の烙印を押されて、目の前の仕事をこなしていればいいって日和見根性で不安や不満を紛らわしてんだ。」

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yosimine

Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

最近の記事
カレンダー
08 | 2020/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
ブログ内検索
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
RSSフィード