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疲労感への対処

3月26日(木)
体力の回復が中々進行しない。2回目の移殖から2年半たった今でも早足で歩いたり、急坂や急階段を上ると息が切れてしまう。良く聞く話だが、抗がん剤治療をやった場合2年位は体力が元に戻らないという。4年経っても戻らないという人もいる。

移殖などで大量抗がん剤を使った人は、さらに強く影響は残り、体力回復までにはかなりの時間がかかるという。しかし一方、移殖をしても半年で職場復帰して働いている人もいる。人によって影響の出方は色々あると思うが、現在の体力の減退は、抗がん剤の影響だけでないのは確かだ。原発性マクログロブリン血症の病状の特徴として、疲労感ということが上げられている。

まず抗がん剤の影響から体力の消耗と疲労感について考えてみよう。

抗がん剤による正常細胞のダメージ
抗がん剤の多くは増殖が盛んな細胞に作用するため、骨髄細胞(幹細胞)は血液中の細胞のもととなる細胞のため、これらがダメージを受けることにより、血液中の白血球、赤血球、血小板の減少が起こる。体の活性化に影響を与える赤血球についてみて見ると、赤血球は白血球に比べて寿命が長いため、抗がん剤により極端に減ることはないが軽度の貧血はよく起こる。血色素(ヘモグロビン)が7~8g/dlになるとめまいなどの症状が出る。

ヘモグロビンの役割

呼吸によって取り込まれた酸素を肺で炭酸ガスと交換し組織にたまった二酸化炭素を運び出し、全身の組織や細胞に酸素を運ぶ役割をしている。赤血球に含まれる血色素で、鉄を含む「ヘム」とたんぱく質である「グロビン」から構成され、酸素を体じゅうに運搬する重要な役割を担っている。ヘモグロビン濃度がある一定の値以下に減少した状態では、体は十分な活動を行うことが出来なくなる。

抗がん剤と様々な薬の複合的影響
抗がん剤治療によって造血幹細胞がダメージを受け、一定の期間が経たないと血液産生能力が元に戻らない。数値的には基準値まで戻ったとしてもその力は弱く、産生能力はかってのように旺盛ではない。確かに現在ヘモグロビンの数値は11前後だ。基準値が13~17なのでやや低いが、がんになる前もずっと貧血気味で、ヘモグロビンの値は9~10の間だったが、全く体力的には問題なかった。体の活性化はヘモグロビンの量だけでは図れないところがあるのだろう。

体力回復に対して、現在使用しているシクロフォスファミド(エンドキサン)が、影響を与えていることも否めないだろう。また抗がん剤と合わせて支持療法として服用している抗真菌剤や、ステロイド、高脂血症薬の投薬、ゾメタの点滴もまた身体能力を弱くすることがあると思われる。いわば薬漬けで内臓にかなりの負担をかけているのは事実だ。

体力の回復が図れないことの根本原因は、原発性マクログロブリン血症(WM)そのものにあるのだろう。

WMの特徴
形質細胞疾患は、あるグループ(クローン)の形質細胞が過剰に増殖して異常な抗体を大量に産生することから始まる。形質細胞は白血球の1種であるBリンパ球から生じ、体が感染と闘うのを助ける抗体(Ig・免疫グロブリン)をつくる。人間の体は常時さまざまな感染微生物にさらされているが、クローンは何千種類もあるので、体は非常に多くの種類の抗体をつくることができ、そういった感染微生物と闘うことが出来る仕組みになっている。

形質細胞疾患では、あるクローンの形質細胞が制御を失って増加し、Mタンパク質と呼ばれる単一の抗体(モノクローナル抗体)が大量に作られる。異常な形質細胞とそれが産生する抗体は1種類に限られるため、感染と闘うための他の種類の抗体が少なくなる(WMの場合IgMが増殖し、IgGや IgAなどの産生が阻害される)。また赤血球の産生が低下するため貧血になり、疲労、脱力、蒼白(皮膚や粘膜が血色を失った状態)が生じ、白血球の産生が低下するため、発熱や悪寒を伴う感染が繰り返し起こり、血小板の産生低下は血液の凝固機能を低下させるため、あざや出血が生じやすくなる。(メルクマニュアル家庭版)

WMの合併症としての疲労感
WMの特徴である悪性の形質細胞によって骨髄での正常な血液形成細胞の産生が妨げられると、貧血となり、脱力や疲労が生ずる。虚弱感や疲労感は病気に伴う貧血が主な原因で、生理的なもの、あるいはメンタルなものがある。

疲労感は、あまり強く訴えられることはないし見過ごされがちだ。止むをえないものとして諦めてしまい何もしないで過ごしてしてしまう場合が多いかもしれない。しかしQOLを保つためにその対策は無視できないものだと思う。身体の機能不全の改善は非常に重要なものであり、生活の質の低下の原因は速やかに改善されなければならいだろう。その原因は幾つか考えられる

疲労感の原因
貧血、筋肉量の減少、筋肉エネルギー代謝障害、ATP(生物がいろいろな手段で獲得したエネルギーを蓄えておき、必要な場合には放出する)の産生や利用の異常、神経生理学的骨筋変化、慢性的ストレス反応、全身的炎症反応、栄養不良、途切れがちな睡眠、ホルモンの変化、中枢神経システムの毒性(血液-脳のバリアーをクロスする薬剤)、末梢神経障害。

疲労感、体力の減退への対処法

治療のためには、その原因を調べる必要がある。骨密度のような事象(体を動かさないと骨が弱くなる)への対処が必要である。欝とストレスの軽減にも努力しなければならない。荷重を伴う運動はこれの全てに有効であり、食欲の改善に繋がる。欝は、疲労感の一部だとも考えられる。

筋肉瑠喪失は、年齢にもがんにも関連する。運動のレベルを維持することが大切だ。MP療法でステロイドを使用していた時に、その副作用予防に中性脂肪値を抑える薬と、骨粗しょう症予防薬を服用していたことがあったが、食事療法と同時に、運動をすることが、とりわけウォーキングなどの有酸素運動をすることが重要だと勧められた。運動がカルシウムの増加と脂肪の燃焼を促進するというのだ。

運動は特に、筋肉の喪失を防ぐために必要だ。不活動性は筋力の喪失を引き起こす。長期間の入院生活やその後の療養生活で体を動かさなくなると更なる身体の力や耐久力を失うことにつながる。疲労感の影響に対応するためには、治療中も含めて運動することによって、疲労感や心理的抑圧が有意に低減し、眠りの妨げが少なくなり、運動機能やQOLが改善する。疲労感の改善にとって取り分けどうしたらいいのかという方策があるわけではない、ただただ体を動かすこと、歩くことそれ以外にはないのだろう。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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ガンになる前に貧血だったということですが、発見される前ということではないのですか。

私は若い頃からヘモグロビン値が下限ぎりぎりでしたが、2002年にそれを切って以来、ずっと下がり続けました(去年は少し持ち直して10.0ですが)。翌年からヘマトクリック値も下限を切り、反対にCRPが急に増加してきました。そして夏場の疲労感が年々強くなってきたのです。

今は2-3日続けて出かけたりするとぐったり疲れます。医師にもそのことを話しましたら、過労を避けるように、とだけ言われました。

あまり疲れる時は、運動不足だけでなく、WMのせいなのかな?と自問することもあります。

いつからヘモグロビンが下がり始めたが、良く分らないのですが少なくとも、毎年1度行われる成人病検診で5,6年間貧血気味と言われ食事療法用のパンフレットを渡されていました。またZTT値が高かったので、肝臓に問題があるのではないかとも言われましたが、肝臓の問題を示す他の数値は正常なので原因不明で片付けられていました。その後資料を読むとZTT値が高い場合は多発性骨髄腫の疑いがあると書いてありました。検診の内科医もそのことは思いつかなかったようです。体調的には全く問題がなかったので通常通り仕事を続けていましたが、恐らく病気の兆候は大分前からあったのでしょう。

 貧血とZTT高値,まさに,わたしと同じです。わたしの場合,なにが専門かもわからない老いぼれの産業医だから,しかたがないかなと思っていたのですが,内科医でも思いつかなかったとは。
http://wm.txt-nifty.com/blog/2007/11/ztt_c539.html
 わたしの場合も,ネットで調べれば,多発性骨髄腫かもと自己診断できたはずとは思うのですが,そもそも調べる動機がなかった。

確かに、優れた内科医であれば、多発性骨髄腫の疑いありということで血液検査をして、血液ガンが発見されたかもしれません。しかし今考えると、早期発見していつ数値が上がってくるか心配しながら何年も過ごすよりも、病状が進行し入院治療と突然言われた方が楽な気がします。この病気は人によっては、無症状で気がつかずに寿命を迎えて死んで行く人もいるのではないかと思います。そうなるとがんであることを知らないで死んだ方がずっと幸福であるような気がします。早期発見がいいのか悪いのか考えさせられます。

WMは進行が遅いし、確かに人によっては無症状で知らずに一生を終える人が結構いるようです。それで、潜在患者が多くても、百万人に2,3人の珍しい病気といわれるのかもしれません。

IgMの数値が次第に増えてる時は医師も治療の可能性を示唆しますが、横ばいだとほとんど心配がないような口ぶりになります。ですから検診の度にどきどきして…。困ったものです。

ところでZTTは、肝臓の状態を見るための検査ですが、最近は他の検査が重視されていて行わないところが多い、と聞きました。私の場合、一般の血液検査を含めてこれまで一度も受けたことがありません。
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Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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