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映画 『シッコ』

3月31日(火)
『シッコ』(病人)と言う映画をWOWOWで放映していた。見たかった映画だったが、何回かやっていたのだが見る機会がなかった。やっと見ることが出来た。

D112357202.jpgあらすじ: ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアが、保険料を支払っているにもかかわらず、保険会社の利益優先によって保険支払いを拒否され、まともな医療提供を受けられないアメリカの医療システムの実態を明らかにする。カナダ、イギリス、フランスを訪れ、またキューバの医療現場の治療実態を知ることによって、国民全員が無料医療の恩恵を受ける国の事情を見つめながら、アメリカの絶望的な医療制度を浮き彫りにしていく。


米国は先進国で唯一、国民皆保険制度(公的医療保険制度)がない国である。医療保険未加入者は5000万人(6人に1人)にものぼる。残りの2億5000万人は民間保険会社の「医療保険」に加入するしかない。アメリカの健康保険充実度は世界37位である。

営利最優先の保険会社はあらゆる手段を使って支払いを拒絶するため、診療・保険金支給が受けられないケースが多数発生している。毎年1万8000人もの人たちが治療を受けられずに死んでいくという。また、たとえ治療を受けることができたとしても医療費があまりに高額なため支払うことができず、医療費破産してしまう人も多い。結局国民は高い保険料を払っても、一度大病をすれば治療費が支払われず病死か破産に追い込まれる。

公的医療保険制度のないアメリカでは、病院で診察を受ける前に、中間業者として民間の保険会社が割り込むことになる。アメリカの医療保険の大半はHMO(健康維持機構)という民間の保険会社が医師に給料を払って管理させるシステムだ。

保険会社は、治療は不必要だと診断した医者には「無駄な支出を減らした」ということで報奨金を与える。ムーアいわく「これがアメリカの健康保険制度の諸悪の根源だ。」保険会社の支払金額を削減できた人が病院長になれる。保険金支払否認率10%死守が医者に求められる。

「まるで殺人事件の調査みたいだった」どんな手段を使っても保険金の支払いを否認すべく、本人も知らないような過去の疾病を無理やり探しまくる調査員が保険会社にはいる。過去の疾病を理由に保険支払いを拒否する。

入院中の老人を、医療費が支払えないからという理由で貧民街に捨てる場面が出てくる。大病院がタクシーに患者を乗せ、公立病院の前で下ろすように指示する。ムーアの沈痛なナレーションが響き渡る。「これが僕らの国か.....」医療費が払えない国民をゴミとして捨てる国、アメリカ。底辺に生きる人をどう扱うかでその社会がわかる。

現在のアメリカの保険は、全米最大のHMO(health maintenance organization)カイザーパーマネンテが「私は医療問題などに関心はない」と言っていたニクソン大統領に提案したのが始まりだった。保険会社に有利なように法律が改正され、契約書への記載の不備等の理由で先端治療への支払いが拒否できるようになった。さらに治療できたとしてもあまりにも医療費が高額なため破産してしまうという現象まで生じた。

ヒラリー・クリントンは1993年にClinton health care planを掲げ、国民皆保険の導入を提言する。医療業界はあせりまくり、「国民皆保険は社会主義のはじまり」といったネガティブキャンペーンを展開。医療業界はヒラリー・クリントン封じ込めに1億ドル以上つぎ込んだといわれている。ヒラリー・クリントンは医療業界からの圧力に屈し、7年間医療問題への活動を封印した。その見返りに医療業界から多額の献金を受け取る立場になっている。

医療費の無料化を行っているフランス在住のアメリカ人が言う。「政府が国民を恐がるのではなく、国民が政府を恐がる」これがアメリカだ。国民の力が政府を動かす体制でなければ医療改革など出来はしない。政府が国民を怖がる国こそ民主主義の国なのだ。

『シッコ』の中でイギリスの政治家トニー・ベンが「持てる者が持たざる者の面倒をみる。これこそが民主主義というものだ」と意見を述べている。イギリスの国民皆保険制度は1948年に作られたという。戦後復興を助け合って行ったイギリス国民はその精神を医療制度に取り入れた。

彼は更に言う「世界の1%の人が、世界の80%の富を保有している。いかにしてそれを維持するのか。有権者の多くは日々の生活に追われ選挙に行かない。そして金で雇われた政治家が金持ちに都合のいい政治をする。貧しさは士気を砕く。教育と健康が人々に自信を与える。この充実こそ民主主義の原点だ。国民が政治の主人公になれる。」

保険会社に支配された医療制度はアメリカの民主主義の尺度を図る鍵となる。医療は保険会社の利益追求に支配されている。本当にアメリカは民主主義国家なのか。この現状をマイケル・ムーアは鋭く告発している。

日本でもいままで当たり前に受けられていた国民健康保険の医療制度が崩れようとしている。小泉政権は社会保障費年間2200億円抑制方針を打ち出し医療制度の改悪を強行していった。患者負担が1割から3割になり、後期高齢者医療の負担も重なって来ている。

小泉元首相がやったことはアメリカの保険会社の僕であったブッシュの意図を受け、医療制度を改悪しアメリカの保険会社の市場を日本に開放したのだ。まさに小泉はアメリカ保険会社の下僕としての働きをしたにすぎない。これ以上の医療制度の改悪を許すのか否かの問題は、日本の民主主義の根幹が問われていると言っても過言ではない。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
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