スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

石田衣良 『40・フォーティ・翼ふたたび』

8月29日(土)
41LLdam18QL__SL160_.jpg たまたま家にあった本を読み始めた。石田衣良は『池袋ウエストゲートパーク』で知られているがこの本は読んでいない。読んだ本は『アイ・ラブ・モーツァルト』位だ。

本の帯に「人生終りと思っていたら、40歳が始まりだった」とあった。この言葉は何か身につまされるような言葉だった。病気になり今までの生き方と全く違った生き方を強制される事になった。しかしそれは人生の終りではなかった。挫折の先には希望が見えてくる。

石田衣良の言葉を借りて言えば「一つの人生が終り、新しい別の人生が始まった。今こそが始まりだった」といった感じだ。そういったものとして本を読み始めた。何も新たに人生を始めるのに、40歳である必要はない。50歳だろうが60歳だろうが、全ては気持ちの持ちようだ。

主人公吉松喜一は、会社を辞めて、投げやりな気分でプロデュース業を始めた。プロデュースといっても中身はよろず揉め事相談所といった所だ。それをブログで紹介している。彼の口癖は「あー、やってらんねーな」だ。

彼の元を訪れる40歳前後の依頼者たち。登場するのは凋落したIT長者とAV女優、大学時代の同級生だった出世に生きる2人の銀行員、 17歳から引きこもりを始め40歳になった男、アニメの地球防衛軍の制服を着たおたくの起業家など次々と同世代の人々と、遭遇していく。40代の依頼人たちとの関係の中で彼の人生への見方が変わってくる。

「人生の半分が終わってしまった。それも、いいほうの半分が。」から物語りは始まる。職を失い、家庭もうまくいかず、同僚は末期ガンに侵され・・色々な問題を抱えながら、しかし前向きな気持ちさえあれば新しく始められることが段々と実感として分ってくる。

「おい、40代よ、もう一度頑張ろう」という気持ちの高まりの中で、40歳は人生の折り返し地点、今から再び始める。人生は様々な紆余曲折がある。自ら望まない残酷な運命に翻弄されることもある。しかし、いつでもそこが出発点で、そこから人生を新しく始めればいい。遅すぎることはない。いつでも道は開けている。そういったメーセージをこの本は強く感じさせてくれる。

この本の中には、色々考えさせる含蓄のある言葉が書かれている。それを引用してみる。
「世のなかには、できることよりも、ずっとたくさんのできないことがある。さしてくやしさもなく、素直にそう認められるようになったのだ。自分を突き放し客観的に見ることも、自分を笑うこともできるようになった。 多くの人は、わかりきったことというかもしれないが、喜一にはそれはおおきなことだった。楽に生きられるようになったからである。身にあまる夢をもち続け、自分に過重な期待をかけるのはつらいことだった。」(中略)

「まだ青春のさなかにある人間はいうかもしれない。夢も希望もない人生なんて生きる意味がない だが、それが違うのである。ほんとうは自分のものではない夢や希望によって傷つけられている人間がいかに多いことか。本心では望んでいないものが得られない、そんなバカげた理由で不幸になっている者も、この世界には無数にいるのだ。」(中略)

「余計な荷物を全部捨ててしまっても、人生には残るものがある。それは気もちよく晴れた空や、吹き寄せる風や、大切な人のひと言といった、ごくあたりまえのかんたんなことばかりだ。そうした『かんたん』を頼りに生きていけば、幸せは誰にでも手の届くところにあるはずだ。」」P.162

喜一の職場の同僚の卓巳は、肺がんのⅢA期を宣告された。5年生存率は20%ということだ。卓巳は言う「うちの家系はみんなガンで亡くなっている。きっといつかこんな日が来ると覚悟していた。・・・本当に不思議とショックがないんだよ。生きることは自分で選べるけど、死にかたは選べない。どうしようもない問題にじたばたするの、おれは嫌いなんだ。」P.277

「おれは40歳になったとき、もう終りだと思った。人生の明るくて楽しい半分はもう終わっちまった。それどころか、金もないし、ガンにもなっちまう。でもな、今はこう思う。40歳もそう悪くない。まだまだこれからだって。みんなもいっしょに歩こう。40歳から始めよう。」P.377

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

地球防衛軍3

地球防衛軍3の最新動画や評価レビュー、攻略情報なら「地球防衛軍3」へ!

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yosimine

Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

最近の記事
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。