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院内患者家族交流会(おしゃべり会)

9月11日(金)
K病院内での患者家族交流会も今日で20回目となった。ここの病院の医者は最初から協力的で、場所の確保や患者会のポスターの掲示など面倒を見てくれる。患者会の活動に非協力的な病院もあるが、最近はむしろ医者の方から、治療に迷っている患者に対して患者会を紹介する例も結構ある。

病気を体験した患者の生の声は、これから化学療法や移植をやろうと思っている患者にとって何よりも参考になる。医者は統計で説明する。同種移植による治療関連死は10%~20%だと説明されると、患者は驚いて移植に対する限りない抵抗感を抱く。

しかし、移植体験者の話を聞くと、そんなに恐れる必要はないということに気がつくし、移植の時の注意事項なども事細かに知る事が出来る。そういった意味で、余計な心配を取り除くのに患者体験者の話しは貴重であり、医者もそれを利用する。無駄な心配で治療が遅れ、手遅れになってしまってからでは遅い。

今日始めて交流会に来た患者は、骨髄形成症候群(MDS)の44歳の患者であった。企業の最前線で活躍するエリート・サラリーマンという所だ。何としても仕事は続けたい気持ちがある。その意味で治療は出来るだけ先延ばしにしたいという。

現在白血球や赤血球は少ないことは少ないが日常生活に差し支えるほどではない。しかし血小板が3.5前後だということだ。入院中ならまだしも普通に働いていたならもう少し下がれば輸血をしなくてはならない。

今のところ待機療法ということで、定期的な検査をしながら様子を見ている。医者が彼に示した選択肢は、いつ移植をするかということだ。前の病院では直ぐ移植すべきだと言われ、納得できず病院を変えたということだ。

血液がんの多くは化学療法を何回か行いその後移植になるのだが、骨髄形成症候群の場合、抗がん剤治療による寛解到達だけでは治癒とはならず、この効果は1年位しか持続しない場合が多く、再び骨髄での芽球の割合が増加してきてしまうということである。だから化学療法をせず即移植に入るということだ。

造血幹細胞移植前に抗がん剤治療を行う場合もあるが、これは骨髄中の未熟な芽球を減少させてから造血幹細胞移植をするためのものでしかない。超大量化学療法で骨髄中の不良な幹細胞を根こそぎ叩き新しく移植した幹細胞を定着させていく外ないのである。

そういった意味で同種移植が最も重要な治療方法で、ある意味で唯一の選択肢であるような病気だといえる。既に骨髄バンクに登録し、ドナーの候補も確保してある。しかし移植をした場合、人にもよるが骨髄抑制が退院後も長く続き、同種移植に伴うGVHDに悩まされ、内蔵機能回復にかなりの時間を要する。さらに最も悩まされるのは体力消耗に伴う、疲労感、倦怠感である。最初は半日以上寝て過ごす事になり、本当に体力が元に戻るのは2年位かかると体験者は言っている。移植後の職場復帰にはかなりの時間が必要となる。

問題はいつ移植を行うのか。仕事の関係で出来るだけ先延ばしにしたいという気持ちはわかるが、病気が進行し体力の低下を来たした段階で移植をするより、まだ内蔵にも問題がなく、体力も充実している段階で行った方が効果が期待出来るのは当然だ。しかし、今一切の自覚症状もなく、問題なく仕事を含め日常生活を送っている状態で、移植による様々な薬剤有害事象を引き受けることを覚悟しなければならないということは納得しがたい思いであるだろう。

 今日の交流会には血液内科の医者や臨床心理士など9名が参加した。後から医者1名が参加し色々アドバイスをくれた。MDSの患者の移植時期についていつにするかの結論は結局本人が仕事と治療との矛盾をいかに解決するかの判断に委ねる他ないのだ。

「移植治療を始めたら今の部署での仕事は出来なくなるだろう」という状況の中でどのように最善の道を選んでいけるのだろうか。がん治療はある意味で患者本人の選択が入り込む要素がかなり大きい。それはある意味でかなりの負担であることは確かだ。医者任せの方が楽に違いない。しかし自分の命は自分で責任を持たなければならない。厳しい選択を自らに科していく他ないのである。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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