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映画 『グラン・トリノ』

9月26日(土)
TSUTAYAの前を通りかかったら、『グラン・トリノ』のDVDを貸し出しているという広告が貼ってあった。映画館で見ようと思っていた映画だが見過ごしてしまった。早速借りてきた。新作は一泊で420円で、映画館で見ると60歳以上だと1000円となる。DVDの借り賃が映画を見る値段の半分だ。そうなるとなるべく映画館で見ようという気になる。

クリント・イーストウッドはこの映画で、アメリカの大都会ではなく地方の小都市の抱える様々な矛盾、戦争帰還兵、宗教、人種、差別、偏見などを抉り出しながら、そういった中で自らの信念をあくまでも貫こうとする主人公を描く事によって、今の社会にどう生きていったらいいのかの問題を投げかけた。オフィシャルサイトに映画の宣伝コピーが載っていた。映画の内容を一言で表したものだ。

 d0055920_convert_20090926233548.jpg男は迷っていた、人生の締めくくり方を。
 少年は知らなかった、人生の始め方を。
 そして二人は出会った。

 男の人生は最後で決まる。


STORY:朝鮮戦争の従軍経験を持つ元自動車工ウォルト・コワルスキーは、妻に先立たれ愛車“グラン・トリノ”や愛犬と孤独に暮らすだけの日々を送っていた。近所のアジア系移民のギャングがウォルトの隣に住むおとなしい少年タオにウォルトの所有するグラン・トリノを盗ませようとする。

タオに銃を向けるウォルトだが、この出会いがこの二人のこれからの人生を変えていく…。事件をきっかけにして心を通わせ始めたウォルトとタオだったが、タオを仲間に引き入れようとする不良グループが2人の関係を脅かし始める。(『グラン・トリノ』オフィシャルサイトより)

現代社会の歪として現れる、高齢化社会、核家族化の中で孤独でマンネリ化した生活を続けている老人の現実、民族差別の中で少数民族が自分の居場所がなくアメリカ人の不良に対抗しグループを作って不良化していく現実が映画の背景にある。登場する1972年製のグラン・トリノも朝鮮戦争の思い出も、良きも悪きもアメリカを象徴している。

人種差別主義者であり偏屈で、従軍経験で心に傷を持ち、誰に対しても心を開かない。息子たちや孫とも離れ孤独な1人暮らしをし、世界とのつながりを断ち、ただ人生が終わるのを待っていた老人が、生きる目的を失っていた少年と心を通わせる事を通して次第にその鎧の下のある人間的気高さ、誇り、心の底に秘めた優しさ、清らかな魂が現れてくる。

そして朝鮮戦争でのことを少年に話す。「人を殺すのは最悪な気分だ。それで勲章をもらって褒められるなんてもっと最悪だ。」という心からの叫びや悲しさをさらに際立たせる。

偏屈で頑固であるが一本筋が通ったウォルトは、自分が差別していた隣の少数民族の家族の人達と関係を持つ事によってむしろ心の通わない実の家族にはない、人間的暖かさに触れる事になる。

この家族はモン族で、ベトナム戦争でアメリカ軍に味方したために避難民としてアメリカに移住してきた人達だ。ベトナム戦争では多くのモン族の兵士や一般人が犠牲になり、戦争後のベトナムでの苦労があり、ルター教会の尽力でよってやっと移住が認められたが、アメリカでの生活も並み大抵なものではなかった。

こういった背景も映画の一つのテーマになっているのだろう。ベトナム戦争でのアメリカ人の犠牲者については語られるが、誰1人として、アメリカに協力したため迫害され国を脱出せざるを得なかった民族について考えることはないだろう。こういった問題が厳然として存在している事にアメリカ人は気がつくべきだということが、この映画の一つのテーマになっている気がする。

その家族の息子タオが不良グループから強引に仲間に誘われ、脅しをかけられる。「彼らがいてはこの家族の幸せはない」と思い、最後、ウォルトは自分の人生に決着をつける。命を賭けた、男のけじめをつけるためにウォルトは不良グループの住むアパートに1人向かう。

人はどのように生きるか、それはある意味でどのように死ぬのかに集約される場合があるだろう。ウォルトの生き様は、ある意味で我々に勇気を与え、これからの人生の道しるべになるような気がする。いかにして生を全うするのか。

 長く生きることに意味があるではない、どう生きたかが重要だ。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
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