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映画 「スラムドッグ$ミリオネア」

1月5日(火)
61_convert_20100301205827.jpg TSUTAYAで正月料金として新作も含めて4枚1000円でDVDの貸出をしていた。見ていない話題の作品をこの機会に借りることにした。その1つが「スラムドッグ$ミリオネア」だった。アカデミー賞で多くの賞をとったので有名になったが、監督と脚本家をみて納得した。

ダニー・ボイルは「トレインスポッティング」の監督であり、サイモン・ボーフォイは「フル・モンティ」の脚本家でもあるのだ。両方とも見たことのある映画だった。独特の切り口で興味深く見ることの出来た作品だった。そういったことでこの映画も期待できるのは当然だろう。

映画の紹介で「スラム育ちの青年の運命と過酷な半生を疾走感あふれる演出で描いた人間ドラマ」とあった。スラムドッグ(スラムの負け犬)のサクセス・ストーリーには違いないが、破壊と創造を繰り返しながら変遷するインド゙社会の無限の活力の中でこそ、この映画は外の場所では語りえない物語を作り出すことに成功している。

主人公ジャマールは、世界最大のクイズショー「クイズ$ミリオネア」に出演し、あと1問正解を出せば番組史上最高額の賞金を獲得できるところまで勝ち抜ぬいた。いまだかつて医者や弁護士などもここまで勝ち残ったことはない。一体、彼はどうやって今までの答えを知り得たのか。

インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ司会者に告発される。逮捕された挙げ句、拷問まで受けるのだが、彼は「本当に答を知っていた」とあくまでも主張する。インドの大都市ムンバイの中にある世界最大規模のスラム、ダーラーヴィー地区で生まれ育った無学のジャマールが何故クイズに答え続けられたのかという謎は、警察での取り調べの中で、彼が自らの生い立ちを語る過程で解き明かされていく。

ジャマールの忌まわしく陰惨な過去には、格差社会、幼児虐待、裏ビジネス、宗教暴動、急激な近代化といった、インド現代史が凝縮されている。社会の底辺を駆け抜けてきたからこそ、必要な知識を身につけていた。これまでに出された質問のひとつひとつの答えを知っていた理由を、自分の人生と結びつけながら彼は取調官に話す。物語はクイズ番組、警察での取調べ、主人公の回想が循環しながら進行する。

そこで語られるのは、幼い頃に目の前で母を殺されて以来、兄のサリームとともに孤児になりながらも生き抜いてきた半生である。貧困と富が混在するインド・ムンバイを疾走しながら、生きながら学び、「望まなくとも答えを知ることになった」少年の過酷な人生と運命が、クイズの答えへとつながっていく。それはまさに、インドのスラム出身の多くの人々がたどる生き方なのだろう。

ジャマールの話を聞き終わると、取調官は「君は正直な人だ」と言って彼を釈放し、最後の問題に答えるために「クイズ・ミリオネア」の会場に向おうとする彼をパトカーで会場まで送ってくれる。

生まれた時からこの環境にいる彼は、タフに生き抜いていく。その生き方はあくまでも真っ直ぐだ。何故その心根を貫く事が出来たのか、それは1人の少女を追い続けた彼の心の純粋さにあるのだろう。少女ラティカへの愛こそが彼の生き方を形作っている。ラティカに会いたい、一途なその思いが物語の背景をなしている。「クイズ・ミリオネア」に出ることでラティカが自分のことに気付いてくれるかも知れない、その思いで応募したのだ。

また、純粋なジャマールとは対照的に悪に染まる兄サリームですら、最後には自らの命をかけてラティカを逃がし弟の奇跡を後押しする。

スラムという過酷な状況下で生まれ育っていても、「運命を信じ、愛を信じて突っ走れば、お金がなくても大切な何かを掴むことができる」ことを見る者に訴えてくる。人生に希望を与え、愛を貫くことの意味を教え、生きることへの活力を与えてくれる映画だ。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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なければならない。その先に希
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