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本作り「第1回ミーティング」(つづき)

3月10日(水)
本作り「第1回ミーティング」は東京女子医科大学・早稲田大学連携先端生命医科学研究教育施設の2階会議場で行われた。参加者は田中医師、小学館の今回の書籍の編集ライター、患者、元患者のももの木関係者が12名であった。

最初に小学館の編集ライターの方から本の作成趣旨と今回のミーティングの獲得目標などが話された。この本は小学館でシリーズ物として発行している「ホーム・メディカル」の6冊目として考えられている。

本の題名は『上手に“痛い”が言える本』テーマは「お医者さんと患者さんのコミュニケーション・ギャップ」というものだ。内容的にはどのようにして医者との意思疎通をはかるのか、患者の要望をどのように医者に伝えるのかということだ。その応えは医者との関係で苦労してきた患者の意見を聞く外ない。

最初の質問は本の題名通り「痛い」をうまく医者に言えた例と言えなかった例をあげて欲しいということだったが、これには直接答えはなかった。確かに痛いという内容はなかなか伝えにくい。またある程度の痛みなら止むを得ない副作用だと思って諦めてしまい医者にも言わないことが多い。

医者に言えば痛み止めを処方はしてくれる。さらに睡眠導入剤や鎮痛用湿布を出してくれる。そういった意味で「痛い」の内容は正確には伝えることは難しいが痛いと言えば薬は出る。そこで困るということはあまりない。

患者に一人が言う、がん患者にとっての苦痛は痛みだけではない。むしろもっと大きな苦痛を抱えている。確かにがん患者の3分の1以上が精神的に問題を抱えている、その中の一部はうつ病の状態に陥っている。適切な精神的フォローが必要だ。

しかし血液内科での数分の診療ではどうしての精神的な問題は話しづらいし時間もない。医者も戸惑った感じで前向きに対応してくれる様子もない。やはり病院の心理相談室で専門のカウンセラーを相手に時間をかけて話した方がいい。全てを担当医に委ね対応を求めるのは酷というものだ。

医者の前に出ると上がってしまって何も話せなくなってしまうという患者がいた。彼女は看護師に頼んで立ち会ってもらう事にした。医者の対応が何故かがらりと変わってかなり穏やかな対応になった。そこで彼女も安心してあれやこれやを聞く事が出来た。

田中医師が司会を代わって皆に質問した。アンケートの中で診断に向けて事前に聞きたい事をメモしていくとあったがメモしていく人はどの位いるか。半分以上が手を挙げた。聞く事を医者の前に行くと忘れてしまうからメモが必要だと言う。優先順位を決めておいて医者の機嫌が良ければ全て聞くが、忙しそうにしていたら最初の数項目だけにするとか臨機応変に対応して聞きたい事を聞いているという苦労を話した。

なかなか医者とのコミュケーションの取り方が難しい現状がある。家族に病院に付き添ってもらう、とか事前に家族と質問内容について打ち合わせるなどの人もいた。どうしても医者と面と向き合うと緊張してスムーズな会話が出来ていないようようだ。

入院中であれば、主治医の他に副主治医と研修医の3人のチームで対応する。研修医は比較的時間があるから彼を捕まえて色々つっこんだ質問が出来る。主治医の方が臨床経験的には当然優れているが、医学原理的なところは勉強したてだから良く分っているはずだ。

看護師も丁寧に対応してくれる。病院生活における日常的な問題は看護師のほうが分っている。痛み、発熱、下痢、便秘、不眠などの対応は適格だ。薬の量や種類に関しても色々アドバイスをしてくれるし、ある薬の効果が見られなければ色々調整してくれる。全てを主治医に相談しようと思わないで相談内容を分散させるのも手だ。ただ外来の場合は主治医しかいない。

話は本題からあれやこれや飛んで小学館の編集ライターの人は、むしろ混乱してしまったのではないか。ともかく2時間のミーティングの中で、患者と医者のコミュニケーションの難しさを改めて自覚する事になった。

居酒屋での話
ミーティングの後、皆で夕食を取りに曙橋方面に向った、「のう天気」という洋風居酒屋に入った。そこでの話も色々有った。印象的な話を二つあげておく。

40歳前位の元患者の一人で、急性骨髄性白血病で移植をして今は完全寛解状態を保っている人の話だ。彼は病気になる前は死に対する恐怖をいつも抱えていた。いつ死ぬのではないかという恐れから逃れられないでいた。

風邪だと思って病院に行ったら白血病ですと宣告され即入院して下さいと言われた。家に荷物を取りに帰っていいですかと言ったらすぐ治療に入らないと今晩中にも死ぬ可能性があります、と言われた。しかしこの時からし死の恐怖は跡形もなく消え去っていた。死を自らの中に抱えた時死はもはや恐怖の対象ではなくなっていた。

元患者の一人の友人に永六輔がいて、彼の言う「いい患者さんになるための10カ条」を紹介した。いい患者さんとは
① 誤診・診療ミスがあっても驚かない。② 自分で病名を勝手に決めない。③ 待合室などでの“うわさ話”には参加しない。④ 同じ病気のお医者さんをさがす。⑤ 同じ趣味のお医者さんをさがす。⑥ 自分自身で命の終わりを考えない。⑦ お医者さんの前で気取らない。⑧ 遠くの医者より近くの獣医さん。⑨ 奇跡を信じない。⑩ 医者が“ご臨終”と言ったら死んだふりをする。

あくまでも“しゃれ”なのだが、この位の気持ちで医者と接していれば気楽な気持ちで付き合えるし、医者との間に波風も立たないだろうと思う。むしろ医者に対して構えすぎるのではないのだろうか。医者も同じ人間なのだ、心を開けば向こうもそれなりに対応してくれるだろう。

確かに権威にしがみついて患者を扱う医者もいないことはない。そういった医者とはどんな関係も作りえないし付き合うことはできない。主治医を変えるか病院を変えるかしかない。その決断を速やかにする必要があるだろう。嫌だと思いながらずるずると付き合っているとそれがストレスになり病気をかえって悪化させてしまうだろう。相性の悪い医者と付き合うのは病気を治すのにかなりマイナスな要因であるのは確かだ。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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