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ワーキングプアと正規社員

12月19日(水)
NHKスペシャル「ワーキングプアⅢ」
 12月16日のNHKスペシャルで『ワーキングプアⅢ(解決への道)』が放映された。「世界の働く貧困層の実態、解決と模索、新たな雇用の創出・アメリカ、手厚い保護の網・イギリス」といった内容で行われた。この中で日本の貧困層が15.3%、アメリカが17%、韓国が13%であるといった統計の報告があった。また非正規雇用者の数は、日本33%、韓国55%となっている。

 韓国では非正規雇用が急速に拡大し、低賃金に耐え切れず自殺者が出ている。そういった状況に対し非正規雇用保護法が施行されたが、そのことによって百貨店非正規女性労働者が大量に解雇されるという現状が報告され、アメリカではグローバル化によってIT企業のエリートまでもが海外との競争に敗れ職を失う状況にまで至っている。アメリカ、イギリスでの貧困層の実態と、それに対する対策が紹介された。

graph1.jpg ワーキングプアにあたる所得の世帯数は、日本全国で2002年700万、2007年1100万と推定される。統計としては、総務省の就業構造基本調査が数字の根拠となる。これに基づいて(推計的に)試算すると、ワーキングプアの量は1997年 514万世帯 14.4%、2002年 656万世帯 18.7% と言われている。民間企業で働く労働者の平均年収は1998年以降右肩下がりに推移しており、2006年の平均年収は435万円と9年連続で減少した。

「働く貧困層」の増加の背景
 何故このような貧困層の増大がもたらされたのか。それは小泉政権、安部政権を貫く新保守主義の経済政策によるものなのだ。これは、国家によるサービスの縮小(小さな政府、民営化)と、大幅な規制緩和、市場原理主義の重視を特徴とする新自由主義と呼ばれるものである。地方を基盤とし安定的な経済を与える従来の保守とは異なり、大都市市民を基盤にして台頭した。

 経済的には政府による介入を極力排し、市場や企業の活動への規制を無くす傾向が強く、大企業や富裕層への減税と間接税増税、福祉削減、規制緩和などによって特徴づけられる。新自由主義とは弱肉強食の理論であり、市場原理主義による「効率化と成果主義」を柱としながら、構造的に強者と弱者の二極化を促進させ格差社会を生み出す。深夜のコンビニ業に代表される過酷かつ低賃金の非正規社員の労働人口は増加の一途を辿る。
 
 こういった市場原理主義と自由放任主義の破壊性、非論理性を佐和隆光は指摘する。「効率をひたすら追求する市場機構のふるう暴力がもたらす災禍の事例としては極度の貧困と格差、短期資本の頻繁な流出入による資本市場の撹乱、公的教育、医療の荒廃、資産価値の暴騰、暴落の影響としての金融危機などが挙げられる。自然環境、地球環境の破壊も市場暴力の一つに数えてしかるべきだろう。」

正規社員の現状
 ワーキングプアと対極にあるのが正規社員の労働の現状だ。正規と非正規の現状は一つの根で繋がっている。両者にかけられている過酷な労働現状は大企業の高利益を生み出しているのである。

 漫画やテレビドラマでおなじみの『働きマン』に関してのアンケートがあった。「働きすぎだと思うか」に何通ものコメントが寄せられていた。少し紹介してみる。

■月曜~金曜までは9時~23時まで仕事、忙しいときは土日出勤当たり前、時には徹夜も・・・、残業代は50時間までしか計算されていない、給料は上がったが税金も上がり結果手取りは3年まえから一緒、正直疲れました。

■夜中にも呼び出されるので飲みにいけません。今日は土曜日なので久しぶりに5時間ほど寝ました。あー疲れが取れたぜ。ウチの会社では毎年何人か精神病で入院しますし、数年に1度自殺者が出ます。あなたの会社はどうですか?

■毎日が家と会社の往復で・・・なんて人、少なくないのでは?私生活に潤いがないのではなく多分なんらかの形で責任のある仕事をまかされてたりして、生活=仕事みたいな感じですかね。自分ではそう思ってなくても人に言われます。「そんなに頑張っても所詮会社なんてあなたの代わりはいるよ」ってね。

■仕事ばかりの生活で人生なにが楽しいのか、幸せなのか、この時代余裕のなさに心が寂しい。

■食事の時間が10分しかなく、一人で、週休1日で、8時30から19時30まで毎日、座ることなく働いた時。辞めてやろうかと思った!!そして、ボーナスも出ない・・・

 「忙しい」という表現は「心が亡びる」と書く。自らの存在根拠を失いただ日々仕事をこなしていくだけになってしまう。過酷な労働は仕事から意義も価値も奪い、仕事への意欲も創造性も削り取られていく過程なのだ。企業の利潤追及の歯車として効率よく機能する使い捨て労働力の大量産出こそが今の社会を動かしている。しかしそれで社会の活性化が本当に図れるのだろうか。社会を動かすエネルギーが衰退していく過程を歩んでいるのではないか。

テーマ : 雑記
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
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