スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

毎日新聞記者の取材-高額療養費について

8月11日(水)
骨髄腫患者の会の人からメールが送られてきた。毎日新聞の記者から取材を受けてくださる患者さんはいらっしゃらないか、と問い合わせがあったということだった。

内容は、
・レナリドミドが最近承認され、薬価収載もされたが、大変高額な薬価になっている。
・高額療養費制度があるとは言え、患者さんの負担は重い。
・このような中でもレナリドミドを治療選択として選ばなければならない患者さんにお話を聞きたい。

この取材申し込みに対して了承した。私は9月からレナリドミドを使った治療を開始する。この薬が承認されるのを担当医と共に待っていたという状態だ。個人輸入も可能だったが、月額100万円の薬代を払う経済的余裕は到底なかった。新規薬剤としてのベルケイド(ボルテゾミブ)は2007年10月から3月までと、昨年12月から7月まで使用し、もはや効果は期待できない。2008年4月から使用してきたサリドマイドの効果も減退してきている。

レナリドミドは高額である。1日8,861円×5カプセル=44,305円  
1ヶ月あたりのレナリドミドの費用は、8,861円×5カプセル×21日=930,405円
自己負担額、3割負担で279,121円。

どのような価格であろうとも、もはやレナリドミドを使うしか選択肢は残っていない。確かに3ケ月後には44,400円以上は戻ってくるが、カードで払っているので銀行には絶えず30万以上は蓄えておかなければならない。

今日、毎日新聞の科学環境部の記者と池袋で会った。彼は高額療養費制度を改良しなければ、患者さんの負担が重すぎる、と大変熱心にこの問題に取り組んでいる記者だということだ。

取材の内容は、まず血液がんの診断から今日までの治療経過を聞かれた。VADから移植、MP、ベルケイド、サリドマイド、サリドマイドの併用療法といった経過を話し、これらが全て薬物耐性で効果がなくなり、レナリドミドを待望していたという説明をした。

次に経済状態を聞かれた。年金で生活している。通常老齢年金の定額部分は64歳からしか支給されないが、障害厚生年金を受給した関係で、障害等級3級と認定されていて60歳から老齢厚生年金が満額支給されている。ただその年金から所得税、住民税、健康保険料、家のローンが引かれるので、毎月定期的にかかる44,400円の医療費はかなり負担になっているのは確かだ。

私の病気は、慢性骨髄性白血病のグリベックのように一生同じ薬を飲み続ける治療法と違って、高い薬を使うこともあるが、安い薬を使うこともある。だがこの間使用している新薬はおしなべて高額である。3ケ月処方が出来れば3ケ月に一度44,400円払えばいいのだが、健康保険の審査支払機関がグリベックの3ケ月処方を認めないといった判断を示した事がある。そういったことがあると医者は3ケ月処方に抵抗を示すようになるだろう。

サリドマイド、レナリドミド、ボルテゾミブ(ベルケイド)の3種が揃った。これで欧米と同等の治療が可能となる。多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症は確かに治癒することはない。しかし、こういった新薬の登場によって、生存率5~7年といったことから、高血圧や糖尿病のような慢性病になりつつある状況に近付いたのではないか。

こういった状況は望ましいことではあるが、高額な医療費はひたすら付いて回る。本人負担は、どのような高額な薬を使おうが44,400円だが、レナリドミドは1ケ月93万円だ。89万円が健康保険の財源と税金から出る事になる。大体がんになるのは年寄りが多い。ほとんどが国民健康保険加入者だろう。多くの患者が高額な医薬品を使用すれば、かなりの財政支出を強いられる事になる。そういった意味でも高額療養費の問題は健康保険制度の抜本的改革を必要とする課題だ。福祉のあり方、税金の使い道の選択を問いかけるものなのだ。

また本人負担も永続的に44,400円を支払うという現行制度を見直す必要があるだろう。高額でありながら効果的な薬が出来たことによって、長期に使用する事が多くなる。そういった場合には1年経てば自己負担額が半額になるなど、減額措置を講ずるような制度改革が必要になると思う。

取材を通しながら色々と高額医療費に関する話をした。今回の取材内容がどのような形で記事になるのかは不明だ。何人かの取材を合わせて1つの記事にするのか、単独で載せるのか分からないが、高額療養費制度の現状の問題点ついて鋭い提起をするような記事を期待する外ない。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

yosimine

Author:yosimine
がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

最近の記事
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。