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ヨースタイン・ゴルデル 『ソフィーの世界』

10月8日(金)
51M_convert_20101007224042.jpg 丁度読む本が途切れてしまったので、家にあった本を物色していたら『ソフィーの世界』(哲学者からの不思議な手紙)という本があった。むずかしいものと構えることなく西洋の哲学について触れることのできるという本だ。

物語は1通の手紙から始まる。もうじき15歳になるソフィーが受け取った1通の手紙。そこには「あなたは誰?」とだけ書かれている。次の日、2通目の手紙が届く。そこには「世界はどこから来た?」と書かれている。

この疑問への探求こそが長年哲学者たち追求してきたものである。ギリシャ哲学から始まり、認識論と存在論、合理主義と経験主義、弁証法、現象学、構造主義、実存主義へと展開していく哲学の出発点の最初の疑問なのである。

この手紙からソフィーは、深遠な哲学の世界へと足を踏み出していく。ソフィーはこの問いへの答えを求め、哲学の講義を受けることになる。その内容は14歳の少女でも理解できるきわめて読みやすい「哲学入門」や「西洋哲学史」である。

 「わたしは誰?」と考えると次々と生と死の問題が頭の中に湧き出してくる。
わたしは生きていると考えれば考えるほど、この命はいつか終る、という考え方もすぐに浮かんでくる。わたしはある日すっかり消えてしまう、と強く実感して初めて、命は限りなく尊い、という思いもこみあげてくる。まるで1枚のコインの裏と表だ。生と死は1つのことがらの両面なのだ。

人はいつかは必ず死ぬという事を思い知らなければ、生きているということを実感することもできない。そして生のすばらしさを知らなければ、死ななければならないということをじっくりと考える事もできない。

祖母が自分の病気を告げられた日に、似たような事を言った。「人生はなんて豊なんでしょう、今ようやくわかった」たいていの人が生きることの素晴らしさに気づくのが病気になってからだなんて、悲しい。

 物語は「わたしは誰」から始まり哲学の世界に入って行く。哲学の出発点は問題意識を持つこと、つまり哲学の問いを立てることである。私たちは誰なのか、何故生きているのか。人間とは何か、人間の本質とは何か。今ここで起こっていることの背後に意志や意味はあるのか。わたしたちはいかに生きるべきか。生きていることは大きな謎だ。哲学者たちはこの問いかけを絶えず発しながら世界の本質に迫っていく。

2つの問いかけから哲学講座は始まる。西洋哲学史に登場する哲学者たちの思想が分かりやす紹介される。同時進行的にソフィーと哲学者アルベルトを巡る物語が展開する。両者を絡み合わせながら、ファンタジー的色彩を散りばめ、ミステリー的興味をも喚起しながら全体を一つの哲学として作り上げていく。

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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