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治療経過ダイジェスト・2

MP療法からベルケイド療法まで (2007・5.31~2008・4)

Ⅳ、がんの再再発


1、がん細胞の増殖
昨年(2006年)の7月と10月の2回にわたる造血幹細胞移植によって一時は完治たように思えた時期もあったわけですが、結局がん細胞(形質細胞腫瘍)は体の中のどこかに存在していて、それが徐々に増殖していったのです。5月31日から再び抗がん剤治療を行うことになりました。  

11月12日の退院時、骨髄の中には形質細胞腫瘍(がん細胞)は存在しませんでした。退院後もIgM(形質細胞腫瘍・がん細胞が過剰に作り出す免疫グロブリンMタンパク、IgMの正常値は50~300)は下がり、12月20日には78までになりました。しかしその後じわじわとIgM値は上がり始めました。4月4日には526となりました。

しかし4月18日には528とほとんど増えず、このまま収まるのかとの期待もありましたが、結局5月2日には740、5月30日には1149となってしまいました。1ケ月で一挙に400も上昇したのです。今までは1ケ月200前後の上昇でしたが今回はその倍ということになります。IgMは色々な条件で増えたり減ったりすることはありえますが、400の上昇ということでガンの再発は確実となりました。

2、MP療法の開始(2007・5・31~)
IgMの値が1149という状況の中でどうするのか。私の原発性マクログロブリン血症は、どちらかというとIgM型多発性骨髄腫だと考えられるということです。MP療法をやってみることにしました。メルファラン6mgと、プレドニン(ステロイド)を1日朝昼晩3回、計50mg服用する。メルファランの副作用として白血球の低下(感染症の危険)、吐き気、下痢などがありますが量が少ないのでそれほどの影響は無いと考えられますがわかりません。移植のときは300mg使用しました。その50分の1ですからそんな激しい副作用は無いでしょう。この薬は4日間服用し1ケ月休薬し、また服用する。それを繰り返します。しかし、MP療法は根治療法ではなく、IgMの増加を抑える対処療法でしかありません。

3、MP療法の経過
① MP療法第1回―5月31日から4日間服用
6月13日の定期外来での血液検査の結果では、IgMが1295、6月27日の定期外来では1390と上昇は2週間で100と若干は抑えられていますが、MP療法が何処まで功を奏しているか不明な点もあります。

② MP療法第2回-6月27日から4日間服用
MP療法の効果として、IgMの数値が1390から1407と17しか上がっていませんでした。2週間で17という数字は今まで見られなかったものです。今までは2週間で多い時は200、MP療法を始めてから100といった状態でした。今回の17という数字はMP療法の効果と思われます。

③ MP療法第3回-7月25日から4日間服用。
8月8日の定期検査でIgMが1540から1796へと250も上昇していました。中性脂肪は550から339になって少しは安心しました。IgMの上昇についてどうするのか。しかし、8月22日の定期外来での検査結果でIgMは1632と前回より164減っていました。MP療法の継続ということになりました。

④ MP療法第4回-8月22日から4日間服用。
9月5日の定期外来でIgMは1679と2週間前と比べ47上昇していました。この程度の上昇だったのでMP療法を続けることになりました。9月19日の定期外来の検査ではIgMは1579と97減少しました。大幅な上昇はなくなりました。メルファランが蓄積して効いてきているのでしょう。しかし一方抗がん剤の影響でヘモグロビンが8.8、血小板が4.9、白血球が2700と全体的に減ってきています。このまま骨髄抑制が行われれば副作用が激しくなるでしょう。そのためメルファランを1日6から4mgに減らしました。これによってまたIgMが増える可能性はありますが、副作用との兼ね合いで減らさざるを得ませんでした。

⑤ MP療法第5回-9月20日から4日間服用
10月3日の血液検査の結果IgMが一挙に313上がりました。このような上昇は始めてです。2週間に300以上の上昇の原因とは何か、副作用を抑えるためメルファランの量を少なくしたことが原因なのか。メルファンが効かなくなってきたからなのか。メルファランを減らしたにもかかわらずヘモグロビン、白血球、血小板数はあまり変化していなません。血小板数が4.1から5.2に増えた位です。MP療法は効果のわりに副作用(骨髄抑制)
が強かったのでベルケイドを使用するほかありません。

⑥ MP療法第6回-10月18日から4日間服用
10月17日の検査でIgMは1955までになり、早急にベルケイド療法に切り替えることが必要となり、入院までのつなぎとしてMP療法の最後として薬の処方をしました。

4、副作用への対応

6月27日の血液検査では白血球値が2100(正常値3800以上)、血小板が6.3(正常値13以上)と減少しました。7月11日には白血球3200、血小板8.0と回復しましたが、また減る可能性はメルファランを服用している限りあるでしょう。

ステロイドの影響で骨が弱くなったり、中性脂肪の増加等の副作用があります。これらの副作用への投薬も必要となってきています。そしてまたその薬の副作用がありうるということで中々体調が回復するということはなさそうです。骨が弱くなるのを防ぐため骨粗しょう症の薬であるボナロン錠35mgを1週間に1度服用することになりました。

7月11日の検査結果で中性脂肪586(正常値30~150)という数値が出ました。6月27日には274だったのですが一挙にあがってしまいました。総コレステロールは213で(正常値130~219)で正常値に納まっています。7月25日の検査結果、中性脂肪は550あり、それを減らす高脂血症薬ベザトールSRを毎日飲むことになりました。

服用していた薬
メルファラン: 抗がん剤、1ケ月1度に6mgを4日間連続服用
プレドニン: 副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)、最初は1ケ月1度5mgを10錠4日間連続服用。その後MP療法の効果が薄れてきたので2週間1度
ボナロン: 骨粗しょう症薬、1週間1度35mg朝食30分前
ベザトールSR: 高脂血症薬、200mg朝食後毎日
コートリル: 副腎皮質ホルモン(スレロイド剤)、10mg朝食後毎日
フルゴナゾール: 抗真菌剤、100mg朝食後毎日
ムコスタ: 胃薬、100mg朝昼夕食後毎日
パキシル: 帯状疱疹神経痛沈痛薬(抗鬱剤)、10mg夕食後毎日

これらの薬はさまざまな副作用をもたらします。抗がん剤は骨髄抑制作用を起こし、白血球、ヘモグロビン、血小板を減らし感染症を誘発します。口腔胃腸粘膜への影響や、肝機能、腎機能への影響もあります。ステロイド剤は抗アレルギー作用、抗炎症作用、免疫抑制作用などを発揮する反面、副作用として脂肪の異常沈着、感染症の誘発、骨粗しょう症、血糖値の上昇などがあります。その他の薬全てが倦怠感、脱力感を誘発します。現状、家事や散歩などの軽作業は可能ですが、病気以前のような体力の回復はまだなかなかといった状態です。

Ⅴ、ベルケイド療法の開始

1、ベルケイド療法とは
MP療法が限界に来ているという判断によってベルケイド(ボルテゾミブ)療法に移行することにしました。「これまでに少なくとも過去2回以上の前治療歴があり最後に受けた治療後病気の進行が認められた骨髄腫患者」が投薬の対象です。難治性、再発性の骨髄腫患者へのサルベージ療法(最後の手の治療)といえます。日本では2006年10月に承認、12月1日より薬価収載、発売された薬です。それまでは自費購入であったが、保険適用になったということです。従って日本での臨床例はまだ少ない。多くの患者の要望でやっと認知されたものです。ベルケイドは体表面積あたり1.3mgを静脈内に注射します。1,4,8,11日と4日間注射し、10日間間を置いてこれを繰り返します。

副作用などの心配があるので、約40日間の入院が必要となります。ベルケイドの難治、再発性骨髄腫への奏効率は35%という統計が出ています。難治性骨髄腫患者にとって画期的で効果的な薬として注目されているがそれでも3分の2の患者には効果が無いということです。

2、ベルケイド療法の実施(2007・10・26~)
10月24日ベルケイド(ボルテゾミブ)療法のため入院することになりました。2クール40日間の入院の必要性となります。それ以降は通院で同じことをさらに6クール繰り返すことになります。8クールで一行程となるわけです。半年以上かかる長期的な療法です。8クールで効果がなかったならばさらに同じ療法を続けます。以降は同じサイクルで繰り返す方法と注射を週1回にして4週間行い13日休むサイクルを繰り返す方法の2通りがあります。つまり効果が見られなければ半年間、さらに効果が出るまでひたすら繰り返すというエンドレスな治療法だということです。

入院し、医師の管理の下にベルケイド療法を行った。ベルケイド(ボルテゾミブ)2.1mg+デカドロン(デキサメタゾン)40mg-1,4,8,11のサイクルで静注する。第1クール、第2クールを終わった時点でIgM値は2200から400まで下がりました。きわめて効果的な薬だということになります。そして12月28日に退院しました。それ以降1月に第3サイクル、2月に第4サイクルを病院の通院治療センターで行っています。当面第8サイクルまではこの療法を継続していく予定です。

ベルケイドは分子標的治療薬として、がん細胞を狙って攻撃する抗がん剤で、副作用が究めて少ない薬であるのは確かです。しかし、継続して使用していくと、血小板の減少で療法のコンスタントな継続が難しくなったり、末梢神経障害として手足の痺れが激しくなったりします。抗がん剤の症状としての倦怠感や体力の消耗感は、ステロイド剤を併用して抑えることはしていますが、どうしても治療中はだるさに付きまとわれている状態です。しかしそれでも日常生活は可能ですし、通院治療できるということは他の抗がん剤に比べ副作用が少ないと言えるでしょう。

第2回移植以降からMP療法を経てベルケイド療法以降のIgMの推移
グラフ2

2006.10.24 第2回移植
2007.5.30  MP療法開始
     10.26 ベルケイド療法開始

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
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