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福島第一原子力発電所の事故・2

福島第一原発事故処理の問題点
東電の対応
福島第一原発の事故の経過を追う事によって、原子力発電所の持っている構造的欠陥が明らかになってくるだろう。確かに地震、津波といった予想外の事態が起こったとして、それを想定した安全基準が作られていたはずだ。

それが十分に機能せず、東電幹部や原発職員の場当たり的対応が、事故をどんどん拡大させていってしまっている。情報を正確に伝えないから、消防署や自衛隊への協力も土壇場になってどうしようもない状況になってやっと要請するという、対応が後手に回ってしまっているのだ。

原発という多くの人命を一瞬にして殺戮してしもうかもしてない凶器を抱えていながら、東電の幹部職員や、原子力安全・保安員の発言はこういった設備を自ら抱えているという責任者を負っているものとしての自覚が全く感じられず、記者会見での発言も他人ごとのように淡々としゃべる。

福島第一原発は今や未曾有の大惨事になっているといえる。東京新聞の16日朝刊の見出しには「福島第一・制御困難」17日には「3・4号機・注水難航」とあり事態の進展が見られない事を示している。

11日から今日までの経過

3月11日
1~3号機が地震で自動停止。冷却のため注水を試みるが、非常用ディーゼルエンジンが津波のためダウンし使えず。
3月12日
1号機周辺でよう素、セシウム検出。「炉心溶融が起きた可能性が強い」
1号機で水素爆発。
1号機に海水、中性子を吸収するホウ酸水注入
3月13日
3号機の放射性物質を含んだ蒸気を外部に放出。海水注入
3月14日
3号機で水素爆発
2号機で18時に燃料棒が全て露出する空焚き状態となりこれが3時間続く。再び23時に空焚き状態に陥ったが何時間続いたか明らかになっていない。
3月15日
4号機で水素爆発。4号機原子炉建屋内使用済み核燃料プール付近で火災を確認。
その後3号機付近で400ミリシーベルトの放射能濃度を観測
2号機の圧力制御室で爆発音。原子炉格納容器破損
3月16日

4号機のプール付近で再び火災
3号機使用済み核燃料プール付近から白煙を確認
3月17日
自衛隊ヘリ、警視庁の高圧放水車、自衛隊の消防車が3号機の使用済み核燃料の温度上昇を防ぐため大量に放水する。
定期点検中の5号機、6号機の使用済み核燃料プールで水温が上昇している。

地震と津波の影響
津波は6機の原発施設に流れ込んだ。1~6号機の非常用ディーゼル発電機は13台あるが多くが流された。タービン建屋の中の9台は水を被り使用できない。山側の建物の4台は使えるが外部電源が必要だが地震で切断されている。この外部電源の回復を何故急ごうとしないのか。冷却装置の稼動などは電気がなくてはどうしようもないはずだ。

既に始まっている炉心溶融
1~3号機の燃料棒は半分以上が水からむき出しになり、既にメルトダウンを起こしている。何よりも原子力格納容器内の圧力容器に海水をひたすら注ぎ込み、燃料棒を沈め温度を下げるという方法しかない。しかしそれがうまくいっていない。

蒸発する冷却水を補うのに海水の注入を行なった。だが圧力の高い原子炉圧力容器に入れるのは難しい。パンパンのふくらんだ風船に水を入れるようなものだからだ。そのため圧力容器、格納容器にかる圧力を減らそうとした。方法は弁を開き水蒸気を外に逃すしかない。この作業によって放射能を含む蒸気が放出される。作業員の被爆を避けるため交代制で手間がかかった。その後この作業を行なっていた1号機で水素爆発が起こった。

原子炉2号機の原子炉格納容器が破損し中の気圧と外の気圧が同じになったということは格納容器の放射能が漏れているといえる。圧力容器の中の放射能量はかなり高くこれが漏れ出すと原発内がかなりの放射能汚染にさらされる。ここ事について小林圭二・元京大原子炉実験所講師は「格納容器の損傷は世界初だ」この時点で米スリーマイル島原発事故より悪い状態になったという見方を示した。

原子力事故の国際評価尺度というのがあって、レベル4は「施設外への大きなリスクを伴わない事故」、レベル5は「施設外への大きなリスク伴う事故」(スリーマイル島)、レベル6は「大事故」、レベル7は「深刻な事故」(チェルノブイリ)となっている。レベル4を東電などは声高に主張しているが、もはやレベル5は確実だ。放射能汚染が広がり、20キロ以内の人は避難し、20キロから30キロの人は自宅待機(外に出ない、換気扇は使わない、窓は締め切っておく)などの指示が出された。

使用済み核燃料の脅威

4号機の使用済み核燃料プールの燃料棒が冷却水の減少により、加熱し水素爆発を起こし火災が生じた。この燃料棒は原子炉格納容器に入っているわけではないので建屋の中にむき出しで置かれている。おまけに建屋の壁には8mの穴が2つ開いているということだ。そこからの放射能漏れが最も懸念される。

使用済み核燃料というのがかなり大きな汚染をもたらす物であるという事を改めて知った。稼動しているウラン燃料は、ジルコニウム合金(0.8mm)の筒に入られ、鋼鉄製暑さ16cmの原子炉圧力容器に保管され、「さらに鋼鉄製厚さ3cmの格納容器に入れられ、鉄筋コンクリート1cmの建屋にかこまれている。

使用済の核燃料は建屋の5階のプールの中に浸けられていて、周りを囲むのは建屋だけだ。稼動していた3号機にも使用済み核燃料プールがあった。3号機には514本、4号機783本が保管されている。プールの中で途切れることなく給水され、一定程度の温度で冷やし続けていれば何も問題はなかったのだろう。

しかし冷却水の補給が出来なくなり、ジルコニュウムに囲まれたウラン燃料は過熱高温化し、プール内の水を蒸発させる。更に過熱し水蒸気爆発を起こし、壁に8m四方の大穴を2つ明けてしまうほどの威力を持ち、建屋の壁を突き破って放射能は飛散していく。

されに定期点検中の5,6号機の冷却装置が十分作動せず、使用済み核燃料プールの温度が上昇中ということだ。5号機は946本、6号機は876本使用済み核燃料が保管されている。現在5、6号機では依然として温度が上昇を続けており、最新の報道によると5号機の燃料棒プールの温度は61℃、6号機は63℃まで上昇、先ほどと比べてそれぞれ5℃近く上昇している。高圧放水車が既に現場に到着しているが、放射線レベルが非常に高いために建物に近づけないということだ。

福島第一原発には、6基ある原子炉建屋の使用済み燃料プールとは別に、約6400本もの使用済み燃料を貯蔵した共用プールがあり、津波で冷却装置が故障したまま、水温や水位の変化を把握できなくなり、冷却システムは故障しており、十分な冷却はできていないとみられるということが、17日わかった。

早急に冷やさないと4号機の2の舞いになる可能性がある。福島原発の周辺の放射能濃度が高く作業が難航しているという。16日には自衛隊の給水ヘリが3号機に近付くが放射線濃度が高く断念。色々な困難が行く手をさえぎる。

スリーマイル島との比較
スリーマイル島原発事故の時は、すでに原子炉内の圧力が低下していて冷却水が沸騰しており、加圧器水位計が正しい水位を示さなかった。このため運転員が冷却水過剰と勘違いし、非常用炉心冷却装置は手動で停止されてしまう。原子炉に冷却水が送り込まれず、燃料棒が加熱しメルトダウンを起こしてしまった。それに気がつきすぐに運転員による給水回復措置が取られ、事故は終息した。

これに比べると今回の事態がどれ程大変か想像できるだろう。原子炉の制御室でポンプを操作しながら、ひたすら格納容器内で蒸発する海水を絶え間なく注ぎ込みといった作業が出来ているわけではない。

一方使用済み燃料が入った核燃料プールに対しての外部からの注入は、給水ポンプやヘリコプターで建物の外部から水を注いでいるといったいわば手探りの処置である限り、どうしても遠方からプールに目がけて放水する事になりプールに入る水は限られたもいのにしかならない。的確に的を絞って核燃料プールで解け始めている燃料棒を冷やす事をしない限りひたすら高温化を続けるプールを冷却する事が出来ない。

原子力発電所の一機だけの事故でもその対応は困難を極める。それが今回は1~3号機に関しては格納容器、圧力容器内の核燃料のメルトダウンへの対応があり、3、4号機の使用済み核燃料の暴走が始まり、さらに5、6号機も極めて危険な状態に入りつつある。さらに6400本の使用済み核燃料棒を抱えた共有プールがあり、このプールからも眼が放せない。

東電最後の対応

東電としては最後の手段として1,2号機の送電線を復旧させ、東北電力から電力の融通を受ける作業が始めた。東電によると、18日にも受電する見通しだが、電気設備につなぐ作業で2,3日かかる。まず建屋が残っている2号機で原子炉に水を注ぐ系統を復旧左遷続いて外部電源で1,3,4号機を動かしたい考えだ。

東電は何故今頃になって電気系統の復旧を持ち出してきたのだろうか。本来なら真っ先に考え実行しなければならなかったはずのことだ。電気系統がなおる間の応急処置をして、ポンプをつないで海水を送るなどの処置は必要だが、的確に冷却水を圧力容器の燃料棒にと届けること、正確に3,4号機の使用済み燃料プールに大量の水を送り込むこと、これは電気の力を借りなければ出来ないことだ。

それが何故こんなに後回しになってしまったのだろうか、事故の進行を甘く考えていたのではないか。海水を入れておけばどうにかなると高をくくっていたのだろう。こういった原発に対する安全神話にどっぷりつかり、周辺には何も事実を知らせず闇から闇へと処置してしまい、危険なことは何もなかった、何が起こっても大丈夫だと開き直る。こういった今までの官僚的独善的体質が今回も様々な所で見られた。

自衛隊や警視庁の放水チームで何ケ月も放水を続けることは極めて難しい。今やっていることは緊急の応急処置でしかない。燃料棒は何年も冷やし続けなければならない。電気系統の復旧によって持続的な冷却体制を作ること以外方法はないのだ。

何年も放水を続ける事が出来ないように、何年も原子炉格納容器の燃料棒に今のような手動式で海水を注水し続けることなど不可能だ。既に何回も給水が滞り、燃料棒が溶けてきているのだ。東電は本当に今まで事故の終息を真剣に考えていたのだろうか。
(記事の引用は東京新聞が多い。その他、yahooニュースに配信されて来るニュース記事より引用)

テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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こんにちは

国の発表を信じて良いのか と思う私(個人的)です。
今日は なんとか母のエンドキサンを2週間分も
ゲットできて安心していたところです。
次回は4月初め その頃には 現状の生活が
よくなって 病院も落ち着いていればよいです

No title

rieeさん、大変な状況に出会いましたね。特にこういった時被害を被るのは病気を抱えている人だと思います。とりあえず薬を確保できたのでよかったですね。
段々と周りの状況が安定し、日常生活が滞りなく出来るようになることを待つ意外ないのでしょう。とりわけちゃんとした医療を受けられるといった最低のことが行なわれる事を願わずには入られません。
周りの状況は厳しいと思います。何もできませんが応援しています。
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がん治療とは長く細い道を辿ら
なければならない。その先に希
望があると信じながら。

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